立春
女性の生理に関わるお悩みはそれを主るホルモンの働きとの関係により症状を表します。
・卵胞ホルモン:血管拡張したりや血液をサラサラにする働きがあり、それにより血流を増加させます。脳の血流を増やしセロトニンの分泌を促進する。
・黄体ホルモン:血管を収縮させたり血液の粘りを強める働きがあり、血流を低下させたり水分保持を高めたりします。
・プロスタグランジン:子宮の筋肉に強い収縮を起こさせたり、血管を収縮させたりする働きが有ります。
〇月経困難の漢方療法の考え方〇
・瘀血…血液の流れが悪くなることで表れる症状
月経期には卵胞ホルモンが低下し黄体ホルモンは増加する為、血流が悪くなり易くなり瘀血がある人は血流悪化により生理痛や頭痛が表れる。
漢方薬:桂枝茯苓丸や桃核承気湯などを使用
・血虚…貧血や血流が低下している事により身体を十分に養えない状態卵胞ホルモンの低下により安心ホルモンと言われるセロトニンが減少する為、不安や鬱などの症状が出やすくなる。
またプロスタグランジンの増加により腸の血流が低下する為、便秘となる場合が有る。
漢方薬:当帰芍薬散や芎帰膠艾湯などを使用
・気滞…気の巡りが悪くなる事で体調不良が表れたもの
プロスタグランジンの働きで腸が活発に動くことで軟便になる場合が有るが、気滞が有ると発症し易い。
生理痛等によるイライラは気滞が有ると症状が強く出易い。
漢方薬:加味逍遥散や四逆散などを使用
〇月経前症候(PMS)の漢方療法〇
黄体期の後半で、黄体ホルモンの増加に加えて卵胞ホルモンも上昇してくる。
・下腹痛…気滞や瘀血がある人は発症し易い。
・浮腫み…体に水毒(湿・痰飲)がある人は発症し易い。
・乳房の張りや痛み、圧痛…気滞や瘀血のある人に発症し易い。
・眩暈や片頭痛…気逆と水毒(湿・痰飲)がある人に発症し易い。