今の超低金利時代は本当に借り入れがしやすいのか!?

望月良友

望月良友

テーマ:融資 住宅ローン 金利 固定 変動

コロナ禍で生活スタイルが大きく変化して

仕事が減ってしまったり

時短も絡んで残業代も無くなったことで
収入面が下がってしまったり

あるいは結婚式が中止や延期になってしまったり
住宅や大型物件の工事現場の中断期間があったりしたことで
資材の値上がりが進行して追加料金が発生してしまったり

色んな場面で発生した変化が
結局はお金の話につながってしまって
困っている・・・

そのような悪い環境が広がっております

それでも生活しなければならず
やむに已まれずお金を借りる
ということが増えてきていることもまた事実です

お金の問題その他で
精神的に追い込まれてお亡くなりになった方も
多いと聞きます

そして話題になった老後2000万円問題など
コロナではなくとも将来に不安を抱えている人は
本当にたくさんいることも顕在化しました

このような将来が暗くなるような話のなかで
生活するためや住宅などの大きな買い物をするために
借入をする
という場面は当然あるわけですが

今は金利が低い時代だから借入がしやすいですよ~

というフレーズでお金を借りることにアプローチ
セールスされたりしたことはありませんか?

そこで今回は

『今の超低金利時代は本当に借り入れがしやすいのか!?』

と題して

お金を借りたり預けたりする中で
金利というものをどう見て理解、認識しておくのが良いのか?

を検証、お届けしようと思います

金利は借入と預入の両方の水準を見て判断しよう!


今回お届する内容、ポイントは
もうこれだけ!です

例えば人生最大の買い物の一つ、住宅購入

これに対して使われる住宅ローン

この金利は、その借入の仕方によってそれぞれバラバラではありますが

たとえば「フラット35」の全期間固定金利
(新規・融資率9割以下・団信付)の金利は

年1.330%(2021年7月適用金利、最下限)
フラット35の金利

となっています

え~!?
35年間も1%台で借り入れできるの!?
やっぱりなんて‟安い”時代なんだろう!

と思えます

特にバブル期をご存じの方ならなおさらです

1990年代の住宅ローンの金利は
なんと!9%近い金利にもなっておりました!

え~!?
と今なら目が飛びでるような金利水準ですよね!?


一方で
預け入れの金利水準を見ると

2021年7月1日現在の
一般的な定期預金(1年もの)の金利は

年0.002%

ん?
なんかゼロ多くない?間違ってない?

と思えるほどです

この利率で計算されて出てきた利息から
さらに源泉徴収しようなんて言うのだから
手元にいくら残るのさ!

ということですね


同じく1990年代の一般的な定期預金(1年もの)の
金利水準は7%近い水準にありました

こちらも今なら考えられない金利ですよね!?

ここで見て考えてもらいたいのは

借入金利と預入金利の
現代とバブル期との差

ではなくて

借入金利と預入金利の
現代のそれぞれの差

しかも倍率差です!


預入金利0.002%に対して借入金利1.330%

この差は
1.330-0.002=1.328
ではなくて

借入金利は預入金利の665倍!
ということです

一方でバブル期は
その適用金利はそれぞれ今では考えられないような
金利水準ですが

実は倍率差で見ると
借入金利は預入金利の約1.3倍
(≒9÷7)でしかありません

そしてその高金利が付けられるような
好景気な環境もあったため
給与収入も十分にある

そんな状況ですから1.3倍の差は少し頑張れば
埋められる状況にあった、と言えます

今は先ほどの通り665倍の倍率差となると

もう給与は冒頭の通り増えていく見通しが弱いし
到底埋められる倍率差ではありません

ということは
確かに金利は低い時代ではあるのですが
計画を無視して借入してしまうと
その負担は思いのほか大きなものになってしまいます

したがって
ただ単純に借入金利が低いから借入をして
大きな買い物をしましょう
というフレーズに誘われて乗ってしまうと
失敗してしまう可能性も大きいので

やっぱり借入は
するな!
ということではなく
上手に、適切に借りる
ということを意識することが大事ですね!

今は超低金利時代だからといって
借入がしやすい
ということでは必ずしもそうではない
という環境なんだ
と認識しておくのが良いでしょう

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望月良友
専門家

望月良友(ファイナンシャルプランナー・アドバイザー)

HORIZON FP事務所

27年間の銀行員経験を基に●預貯金や資産運用●保険契約、必要性●借入・資金調達相談●相続・事業承継・MA相談など、個人法人相談に対応できる、お金の教育・総合アドバイザー(オンライン相談も可)

望月良友プロは北海道テレビ放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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