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円安の今資産運用を始めるのは・・・

2022年6月25日

テーマ:資産運用 投資 投資信託 保険 老後対策

コラムカテゴリ:くらし

コラムキーワード: 投資信託貯蓄型保険



つい先日、「円安がとまりませんね」というコラムを
書かせていただきました。

円安・・・



本当に今の水準1$=135円レベルは

つい4か月前くらいの1$=115円レベルからすると

本当に短期間に進んだ状況で、

コロナ禍の落ち着き(?)もあって

海外旅行を楽しみにしていた人々にとっては

思ってもいない価格上昇に困惑していると思います。

しかし

前回のコラムでも書いた通り、

『円安そのものが悪い』 と捉えるのは、

明らかな間違いです。


そもそも為替というのは



変動相場制を採用している以上

その時その時の通貨間の「価値」のバランスであって

たとえば今が135円であるとして

来週に130円になるようなことがあれば

それは「円高」と表現されるが

4カ月ほど前の水準の115円からすると

まだまだ全然「円安」ということです。

つまり、

どこを基準にしてモノをみるのか? で

表現が変わるものです。



また「円安」で輸出産業は恩恵を受けることになります。

かつての産業構造とは今の日本は違いますが

輸出が恩恵を受けるという事実は変わりません。

そして(これも前に書きましたが)

円安是正のために、

日銀に金利引き上げ圧力をかけるような 世論に

持っていく報道は大間違いです。



日銀など中央銀行が金融政策のために

金利を引き上げるのは

為替を調整するためのものではなく

足下の景気経済環境の過熱感などを見て調整する手法です。


それを今のような賃金が上がっていない日本の状況で

円高誘発、為替介入だけが目的となるような利上げなど

積極的に取り組むようなものではありません。

そういう意味では、すでに世間でも言われているように

金融政策としては現状維持、つまり金融緩和策の継続以外に

選択肢が無い、手詰まり感のある状況ということになります。

なかなか厳しい状況ですね

※私としては金融政策が動かせないのであれば、
本来的にはさらなる思い切った財政出動を拡大、
つまり債券(国債)の増発と日銀買取で、まずは
国民に資金を回すことが必要と考えています。


このような状況は

財布のひも も固くなるので

なかなか投資や運用への意欲というものは

疎外、低下してしまいがちです。

そこで今回は

『資産運用を始める、あるいは追加投資するには
今のような円安ではもう遅いのではないか?』



という声に対する考え方です。

私の結論を先に伝えると、

『基本的にまったく問題ありません!』


ということです。

もちろんそれにはやり方や順番というような

少しテクニカルな部分は覚えておく必要はありますが

『そもそも円安、円高ということだけで
預貯金以外の資産運用を始めないということは
ただのリスクの放置である』

ということになります。

もちろん、海外資産を活用しながらの運用で考えると

海外のものを買うというのは、

この円安時においては日本人、日本円を使う人にとっては

マイナス(不利)な状況です。

ですが、今の価額だけを損益の評価の基準にするのは

一括払いの購入をした時の話
です。

その後追加購入が出来る、追加購入をして行けるという場合については

今の(購入)価額だけが損益評価の基準になるわけではありません。

何回も分けて購入する、積立型のような手法で考えると、

何回も分けて購入するための「時間・期間」の経過も

運用を支える要素になるので、

今が一番高い買い物になるということではありません。

ドル=コスト平均法

の話はここでは割愛しますが、

そもそも「これを買おう!」と思ったものが

その後「値上がり」を期待しないで買うことはないでしょう。

その後少しでも「値下がり」を予測しながら運用対象商品を

購入するのであれば

一括購入ではなく その予算を積立型にして

複数回に分けて購入すればいいだけです。

そして少しでも長く持つこと。

話としては実はただそれだけです。


日本国内だけに目を向けているとよくわからない、実感しない

かもしれませんが、

基本的に資本主義社会の地域、企業に投資するのであれば

これまで株式市場はいろんな下落期を乗り越えて

トータルでは右肩上がりに成長してきているのです。

これは資本主義社会で生活している以上、ある意味当然のことなのです。

ただ自分が投資している、資金を投下、預けている期間が

どういう状況なのか、これがわからないということです。

わからなければ「やらない」のではなく、

わからなければ「やってみてあとは長く預けておく」

ということで、上昇のタイミングを掴むチャンスが増える

ということなのです。

あとはその運用対象商品(株式、債券、不動産、投資信託、保険など)を

どのように選択するか?

そして、なぜ運用をするのか?運用しているのか?という

自分としての入り口を忘れなければ、ちょっとした上げ下げで一喜一憂して

必要のないところで解約して損失を受け入れる、ということを

出来るだけ避ける、ということになります。


上記の商品群とは別に、

為替の変動に賭けるFXだって基本は同じ考えです。

このあと円安がさらに進むと思えばそのような賭け方もあるし

逆も然りです。

もし今のような為替相場を1月や2月の段階で予測していたなら、

株や投信などの金融商品ではなくとも

普通に外貨両替をして米ドル外貨を持っていただけでも

プラスになります。





変動する、リスクのある商品を購入して運用をするには

タイミングを待って結果何もしない、できない

ということが一番もったいない話です。



少しでも今運用はじめようかな、始めておかないとだめだよな

と思っている方は、

先ずは少額でも、早く始めること

そして

一括では購入しないで、投資に回す予算を複数回に分けて購入する

という方法で

リスク軽減が図れる王道で始めるのが良いと思いますよ。

結論!

資産運用は為替相場に関係なく、

いつでも始めることは出来ます!

ただやり方や金額などは間違えずに

自分で精神的にもマイナスのリスクを吸収出来る範囲で!






※ドル=コスト平均法については、また改めて!

この記事を書いたプロ

望月良友

元銀行員の独立系FPによる法人経営コンサルと個人資産形成のプロ

望月良友(HORIZON FP事務所)

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