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遺言書に添える「言葉」の役割 家族への想いを形にする方法

渡邉一史

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遺言書には『付言事項』という記載事項欄を設けられます。法的効力こそありませんが、家族への感謝の言葉や財産配分の背景や理由を伝えることで、相続トラブルの予防や円満な承継に大きく寄与します。今回は、付言事項の役割と活用方法について説明します。

なぜ『付言事項』が重要なのか 言葉がもたらす安心感と納得感


遺言書には、遺産分割の方法や相続の割合など法的な効力を持つ法定遺言事項のほかに、家族への想いやメッセージを自由に書き添えることができます。これが『付言事項』です。付言事項自体には、法的拘束力はありませんが、残された家族の心情に働きかけ、遺言者の「真意」を伝える重要な役割を果たします。特に遺産の分け方に不満が生じやすいケースでは、付言事項によって背景や理由を説明することで、相続人の理解を得やすくなります。

付言事項として記載されることの多い内容としては、次のようなものがあります。

①家族への感謝の言葉長年支えてくれた配偶者や、介護をしてくれた親族などへの感謝を伝えることができます。
②財産配分の背景や理由どうしてこのような財産の分け方をしたのか、たとえば「なぜ長男に自宅を継がせるのか」「なぜ次男の相続分が少ないのか」といった理由を明
確にし、納得を促します。
③これからの家族への願いこれから家族がどうあってほしいのか、たとえば「私が死んだ後も兄弟仲良く暮らすように」「実家を守ってほしい」といった家族への想いを
未来へ向けて伝えることができます。
特に遺言で法定相続分と異なる財産配分をする場合は、理由が示されていないと不信感や不満につながることがあります。しかし、「次男には生前に援助を行なったため」などの背景が記されていれば、相続人の理解が得られやすく、争いの防止にもつながります。

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渡邉一史
専門家

渡邉一史(司法書士)

司法書士法人渡邉事務所

相続の生前対策として遺言作成の提案、相続登記、財産や自社株などの遺産承継まで担当できる司法書士。税理士や弁護士と連携して依頼者の悩みをワンストップで解決。他の親族の気持ちにも配慮した提案を得意とする。

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