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保険金見込み勘違いの悲劇

栗栖史匡

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テーマ:事例紹介

先日相続手続きの依頼を受けた方のお話です。

ご主人がお亡くなりになり、生前にご主人がひとまとめにされてた相続財産と生命保険関係の書類を拝見しました。生前にご主人は「保険金もある程度あるから心配するな」とおっしゃっていたそうです。

その保険証券に基づいて各保険会社に照会したところ、なんと見込み額の20分の1しか保険金を受け取れないことがわかりました。

内容は次の通りです。団体定期保険1000万円の古い証券がありましたが、退職されすでに約20年以上が経っておりこの保険はすでに終了していました。ご主人は団体定期保険の証券を大事に保管されてはいましたが、保険証券は有価証券ではないため、保険証券があったとしてもすでにその契約が終了していたら何の価値もありません。団体定期保険の場合は、特に解約手続きをしなくても退職時に自動的に解約となるため、ご主人として自らが解約手続きしてないのだから有効だろうと思っていらしたのかも知れません。

民間の保険証券がもう1枚ありました。その保険証券には大きい文字で死亡保険金1000万円と記載されていました。そのためご主人は1000万円の保険金があると思っていらしたのだと思いますが、その横に小さい文字で「80歳以降は100万円」と書かれていました。ご主人は84歳でお亡くなりになったため請求できる保険金は100万円でした。

ご主人としては団体定期保険の1000万円と民間の保険会社の1000万円の合計2000万円を遺せると思っていらしたのかもしれませんが、実際には100万円の保険しかないことになります。

保険証券の保障内容を読み解くのは専門家でない限り難しい場合がほとんどです。ご自分の保障内容はきちんと把握しておくことをお勧めします。

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栗栖史匡
専門家

栗栖史匡(保険コンサルタント)

株式会社ライトサービス

万が一のときに、保険の内容がわからなかったり、離れていて手続きがなかなか進めない場合に、保険の確認から医療機関との確認、各種書類の取り付けなど、すべて代わりに行います。

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