篆刻年賀状はいかがでしょうか? とら119
年賀状に欠かせないものと言えば干支(えと)です。
干支(えと・かんし)は本来、十干(じっかん)と十二支の60通りの組合せで
年号などを表したものですが、年賀状で専ら使われるのは十二支を親しみのある
動物にあてはめたもので、これを日本では通常「えと」と呼び慣わしています。
干支で年号を表す暦の習慣は、書道などの文化的な世界や有識者の間では今でも残っています。
ここでは年賀状でよく使う十二支について、ちょっと面白い話しを拾ってみます。
来年の干支は「壬辰」(みずのえたつ)。辰は動物で言えば龍(竜)です。
実はこの龍、十二支の中で唯一実在しない動物です。
つまり伝説上の生き物なんですね。
中国のみならず、古来ヨーロッパにも龍の伝説はあったようで、
ドラゴンの名の起源はギリシャ語にあるんだそうです。
しかも、形状も東西ほぼ同じで、巨大な蛇のような長い体に手足がついて、
頭には角が生えています。手足には鋭い爪、口には長いひげ、背中には81枚
(易学では吉数9×9の大吉数)の鱗があります。
中国の竜には喉元に逆さに生えた鱗があるそうで、これを逆鱗といい、
これにさわった者は怒った竜に殺されるんだそうです。中国では皇帝(天子)を
竜に喩えますから、皇帝の怒りに触れることを「逆鱗に触れる」と言ったんですね。
もとは誰彼なく使うのではなく、皇帝について使ったんでしょうが、
我が国では奥方の逆鱗に触れぬように、なんて使います。
まあ最近の世の奥方の強いこと、怖いことといったら龍や皇帝に匹敵するかもしれませんね。
おっと、このコラム、カミさんに読まれたら大変です。くわばらくわばら。
次回は強い竜のお話しを続けます。ご期待下さいね。
<年賀状についてのコラム>
辰(龍)年の年賀状 - 当店自慢の篆刻入り年賀状誕生秘話 -
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年賀状に役立つ辰年・竜にまつわる面白いはなし2
http://mbp-japan.com/hiroshima/hanko/column/3303/
No.1 謹賀新年と龍 ~篆刻入り年賀状デザイン~
http://mbp-japan.com/hiroshima/hanko/column/3313/
No.2 臥龍 ~篆刻入り年賀状デザイン~
http://mbp-japan.com/hiroshima/hanko/column/3314/
No.3 画竜点睛 ~篆刻入り年賀状デザイン~
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No.4 亀龍寿 ~篆刻入り年賀状デザイン~
http://mbp-japan.com/hiroshima/hanko/column/3347/
No.5 龍攘虎搏 ~篆刻入り年賀状デザイン~
http://mbp-japan.com/hiroshima/hanko/column/3352/
No.6 雲従龍 ~篆刻入り年賀状デザイン~
http://mbp-japan.com/hiroshima/hanko/column/3358/
No.7 龍の瓦当 ~篆刻入り年賀状デザイン~
http://mbp-japan.com/hiroshima/hanko/column/3378/
No.8 壬辰 ~篆刻入り年賀状デザイン~
http://mbp-japan.com/hiroshima/hanko/column/3399/