横田印房の考える佳い印章
印章を買う前に知っておきたい4つのステップ
1 用途を考える(サイズを決める)
印章には昔からこの用途ならこのサイズという大まかな慣習があります。
実印 銀行印 認印
男性 15mm 13.5mm 10.5mm
女性 13.5mm 12mm 10.5mm
2 材質を決める
大切な印章を永く大切に使っていただく為、材質は象牙・牛角・黒水牛・つげの4種類の堅牢な天然素材を当店ではお勧めしています。
《象牙》象牙の牙を加工した材質です。堂々たる象牙印章は、見るからに豊かさを感じさせる最高の有徳の良材です。
特徴としては
♢印影が鮮明で、磨滅が少ない。
♢刻法に最も適し、風格不変である。
♢歪曲、ひび割れ、虫蝕の憂いがない。
♢その品位に相応しい信頼を得、人格を高める。
《牛角》牛の角を加工した材質です。大変良く使われ、象牙に次ぐ適材です。芯の無い材質だと、長い時間の間に曲がってしまうので芯のある材質をご用意しております。ごくまれに虫蝕いが発生する場合があるので注意が必要です。
《黒水牛》牛の角を加工した材質です。大変良く使われ、象牙に次ぐ適材です。東南アジアが主な産地です。芯の無い材質の場合、長い時間の間に曲がってしまうので芯のある材質をご用意しております。まれに乾燥によるひび割れと虫蝕があります。
《つげ》最も大衆的な印材で、きめ細かく彫刻に大変適しています。質が柔らかく、汚れやすいのが弱点です。
3 書体を決める
印章の書体は、真似されにくい書体が良い場合と、分かりやすい書体が良い場合があります。
当店では、財産に関係する印章であれば、模刻されにくい書体、それ以外は読みやすい書体をお勧めしています。
実印・銀行印=模刻されにくい書体→篆書体
認 印 =読みやすい書体 →篆書体以外
<篆書体>
秦の始皇帝が中国を統一したときに決められた文字(秦篆あるいは小篆)を基本とした書体で、風格第一、堂々としており『皇帝の文字』とも言われています。
秦・漢時代に作られた印制とともに使われ、今でも大事な印章はほとんどがこの『篆書体』によって彫られています。
たとえば天皇御璽、大日本国璽など日本で最も大切な印章も篆書という書体で伝統的な彫り方で作られています。
一つの文字が何通りにも書き方があるため、同じ名前でも何通りにもデザインが可能であり、造形的な美しさもあって実印の書体としてこれほど相応しい書体はないと言えます。
<隷書体>
篆書は美しく風格のある書体ですが、実際に書くとなると書きにくい文字でもありました。篆書を早く書きやすく整えられたのが『隷書体』といわれています。隷書の隷が隷属の隷であることは篆書という神聖な皇帝の文字に対して官吏が実用で使う為に創作された書体であったことを示しています。しかし、古くから会社の社名とかによく使われましたし、今でも隷書体の看板はよく目にします。とても味と風格のある書体です。
<古印体>
大和時代の長く地中に埋もれていた寺社の印や私印が掘り出され破損したり、腐食した文字の思いがけない雅味を見つけた印人がこの書体を印に刻し、発展させてきました。
自然の風化や欠けの部分をワビ・サビとし、さらに墨だまりの部分もある味わいのある書体です。
4 納期を考える
通常は発送までに1~2週間いただいております。
印章は、一本一本丁寧に彫っていきます。
お急ぎの場合など、ご質問がありましたら下記番号より
お気軽にお問い合わせくださいませ。
電話番号:082-221-0320
営業時間:9時~19時