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声にのせて伝えること

古元邦子

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テーマ:思いを綴るページ

 今朝のニュースで、AIによる自動アナウンスが広まっていく中で、自分の声でアナウンスを続けている車掌さんが言っていた。「こころを伝えたい」とのことだ。新年度を迎えた乗客の方に応援メッセージを添えてアナウンスをしていた。
 私が通う保育所の乳児クラス(0~2歳)の子どもたちは、絵本が大好きで、自分のお気に入りの絵本を持ってきて、「読んで」と言わんばかりに先生の膝に座ってくる。ページをめくるたびに、新しい展開に目を輝かせる子どもたち。私も、私も、と、他の子も自分のお気に入りの絵本を持ってくるので、先生は大変。「これは?」「これは?」と小さな指が指すページに、「ねこちゃんだね」とひとつ答えが返って来ると、また次を聞いてくる。このやりとりの繰り返しで、ねこちゃん、ミルク、ネズミ、チーズなど、身の回りのモノの名前を覚えていく。
 もう少し年齢が上がってくると、読み聞かせを求められる。先生の周りに子どもたちが集まって、先生が絵本のページをめくりながら気持ちをのせて語りかけてくれるお話を静かに聞いている。次はどうなるんだろう?ワクワクどきどきしながら、絵本の世界に入っていく子どもたち。子どもたちと先生の間には、たしかな「こころ」の空間が生まれる。
 声にのせることは、その人のこころを伝えること、絵本の読み聞かせは、先生の声にのせて運ばれてきた絵本のイメージが子どもたちのこころに響く。「こころ」の空間で一緒に遊ぶことができれば、私たち大人も少し明るい気持ちになれるのではないかと思う。



 

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古元邦子(公認心理師)

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完全予約制で秘密が守られる場所です。ぐるぐる頭の中で考えていること、どうしていいのかわからないこと、人には言いにくいことも、あなたの気持ちを尊重しながら丁寧に話し合います。

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