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職場の雑談は「話さない力」で変わる ~健康経営アドバイザーが考える、安心して話せる関係のつくり方~

古川仁章

古川仁章

テーマ:パイプ加工屋の独り言

パイプが繋ぐご縁を大切に。新卒入社してから株式会社MATSUMURAの4代目社長を務めています古川です。

「雑談が苦手で、職場で何を話せばいいかわからない」という声は、経営者の方からも社員の方からもよく聞きます。
私自身、人前で面白い話ができるほうではありません。
ただ、雑談力が高い人の考え方を整理した資料を読み、その大半が「話す技術」ではなく「相手を安心させる姿勢」だと気づきました。
今回は、健康経営に取り組む立場から、職場の雑談について考えてみます。

雑談は、職場の心の健康を支える土台です


当社は健康経営ネクストブライト1000の認定を受けており、代表の私を含め6人の健康経営アドバイザーがいます。
取り組みを進める中で実感しているのは、体の健康づくりと同じくらい、気軽に話せる関係が大切だということです。

悩みや不調は、話しやすい雰囲気がなければ表に出てきません。
その入り口になるのが、仕事と直接関係のない何気ない雑談だと思います。
ここからは、雑談を「楽しませる場」ではなく「安心してもらう場」と捉えたときの心がけを、5つの視点で紹介します。

1 相手が考える時間を尊重する


会話が途切れると、つい何か言わなければと焦ります。
しかし沈黙は、相手が考えをまとめている時間でもあります。
急いで埋めずに待つことで、相手は自分のペースで話せます。
静けさを一緒に過ごせる関係は、信頼があってこそ成り立つものです。

2 上手に話すより、丁寧に返す


面白い話は必要ありません。
相手の言葉を受け止めて、丁寧に返すだけで会話は続きます。
「あ〜」「うん」「そうなんですね」といった短い反応でも、聴いているという合図になります。
言葉の量より、反応の温度のほうが相手の心をほぐします。

3 話題を広げるより、一言を掘り下げる


新しい話題を探すより、いま出た一言について「それはどういうことですか」と尋ねるほうが効果的です。
自分の話に関心を持ってもらえたと感じると、相手は自然と心を開いてくれます。

4 自分の話をしすぎず、話を奪わない


相手の話に「わかります、私も…」と続けて、いつの間にか自分の話にすり替えてしまうことがあります。
親しみを伝えようとする善意からですが、主役が入れ替わると、相手は話しづらくなります。
自己開示も、少し足りないくらいで十分です。
余白を残したほうが、相手は安心して近づけます。

5 愚痴には、まず味方でいる


部下や同僚の愚痴を聞くと、解決策を伝えたくなります。
けれども、相手が欲しいのは多くの場合、正論ではなく「わかってもらえた」という感覚です。
「それはつらいね」と受け止めるだけで、相手の気持ちは軽くなります。
その後に相談が始まることも少なくありません。

最後の一言まで気を配る


雑談の印象は、別れ際の一言で決まります。
名残惜しさを少し残すくらいが、「また話したい」と思ってもらえるちょうどよい距離感です。

おわりに


雑談力は、生まれつきの才能ではなく、相手を大切にする姿勢の積み重ねだと思います。
日々の小さな会話が、風通しのよい職場や、社員が元気に働ける環境につながります。
まずは明日の朝の挨拶のあとに、相手の言葉を最後まで待つことから始めてみてはいかがでしょうか。


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古川仁章
専門家

古川仁章(パイプ加工業)

株式会社MATSUMURA

自動車や建設機械、農機等に欠かせない金属パイプの加工に特化。切断、面取り、パイプと金具の多点・大量ろう付け「炉中ろう付け」などに対応し、水素炉によるステンレスのろう付け生産も可能。

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