沈黙さえも心地いい。誰もが安心して話せる「本当に話しやすい人」の共通点
台風や突風、秋の長雨など、近年の自然災害は年々大型化・多様化しており、企業の安全管理やBCP(事業継続計画)の重要性が一層高まっています。
特に製造業や倉庫を抱える現場において、敷地外への資材飛散や転倒事故は、自社の損害にとどまらず、地域住民や通行者、近隣企業へ甚大な被害や迷惑をおかけするリスクを秘めています。
今回は、弊社の工場で実際に起きたひとつの「ヒヤリハット」をきっかけに、現場と経営が一体となって進めた飛散防止対策の具体例と、危機管理に対する考え方についてお伝えします。
「あわや道路へ…」ひとつのヒヤリハットが教えてくれたリスク
弊社の工場には、雨天時の作業や荷降ろしを行う「下屋」と呼ばれる屋根付きの屋外スペースがあります。
ある日、強い風が吹き荒れた際、この下屋に置いてあった空のプラスチックカゴが風にあおられ、あわや敷地外の道路まで飛んでいきそうになるという出来事がありました。
幸いにも事故には至りませんでしたが、これは明確な「ヒヤリハット」です。
「たまたま大丈夫だった」で終わらせてしまえば、次回は深刻な人身事故や物損事故につながりかねません。
地域の安全を守るものづくりの会社として、このリスクを放置することはできないと痛感した私は、すぐに社員とともにホームセンターへ資材の買い出しに向かいました。
現場の知恵とブラッシュアップでつくった「ネット防散システム」
最初から完璧な仕組みができたわけではありません。
買い揃えたネットや金具を使い、現場の社員たちと「どう固定すれば作業性を損なわずに安全を確保できるか」「休日や夜間など、無人になるときに誰でも確実に設置できるか」を議論し、何度も設置方法のブラッシュアップを重ねました。
そして完成したのが、連休前や台風接近時、悪天候が予想される休日に運用する「防散ネット設置ルール」です。
敷地内のパレットや空箱エリア全体をしっかりと囲い込み、強風でもあおられない仕組みを整えました。
台風直撃の休業日、現場で確認した「備えの成果」
夏季休業中であった8月13日、台風の接近に伴い心配になった私は、現場の状況確認のため出社しました。
風雨が強まる中、工場内の様子を見て回ると、風の影響を受けにくい場所に配置していたはずのパレット上のプラカゴが、強風で崩れかかっているのを発見しました。「これほどの風圧がかかるのか」と台風の恐ろしさを実感した瞬間です。
しかし、その崩れかけたカゴは、事前にはり巡らせておいたネットが見事に受け止めていました。
網線がカゴをしっかりホールドし、敷地外への飛散はゼロ。事前の備えが見事に機能した瞬間でした。
企業の危機管理は「小さな違和感を見逃さないこと」から
リスクマネジメントにおいて最も重要なのは、大事故が起きる前にある膨大な「小さなヒヤリハット」を見逃さない感度と、それを即座に改善へとつなげるスピード感です。
今回、現場の社員たちが「自分たちの手で安全を守る」という意識を持ち、防風ネットの設置を日常の運用ルールとして定着させてくれたことは、経営者として非常に頼もしく、誇らしく感じています。
安全や防災への取り組みに「これくらいでいい」というゴールはありません。
株式会社MATSUMURAは、今後も現場の安全管理を極めると同時に、地域社会の皆様に安心していただける工場環境づくりを徹底してまいります。
皆様の事業所やご家庭でも、台風シーズンに備えた事前のチェックと早めの対策をぜひ心がけてみてください。


