「ものづくりの愉しさ」を次世代へ――こどもシゴト博への挑戦と、地域の未来を創るプロの誇り
9月19日、群馬県太田市で「こどもシゴト博」というイベントが開催されます。
未就学児から小学生を対象に、様々な企業がブースを出し、子どもたちに「働くこと」を体験してもらうというものです。
弊社も今回、製造業として初めて出展することになりました。
用意したのは、手回し発電機を使った体験ブース。
以前、小型の風力発電機を自社で設計・製作・販売していた経験を活かし、子どもが自分の手でハンドルを回して電気を生み出し、その力で光や動きが生まれる仕掛けを開発しました。
準備を進める中で、社内のメンバーが直面したのは「相手が子どもである」という、いつもとまったく違う難しさでした。
普段私たちが向き合うお客様は、基本的には大人です。
要望を言葉で伝えてもらえますし、多少説明が硬くても理解してもらえます。
ところが子どもは違います。
楽しくなければ一瞬で興味を失いますし、力加減や好奇心の向く先も読めません。
何よりケガをさせるわけにはいきません。
だからこそ担当メンバーは、何度も試作を重ね、「これで本当に子どもは喜ぶだろうか」「危なくないか」を検証し続けました。
この過程は、実は普段の製品開発やサービス設計にも通じるところがあると感じています。
相手の立場に本気で立ち返り、想定外を潰していく作業は、結局のところ「誰かのために本気で考える」というものづくりの基本そのものだからです。
私は常々、「仕事は教え伝えるもの」だと考えています。
それは社内の後輩や取引先に対してだけでなく、まだ社会に出る前の子どもたちに対しても同じかもしれません。
ものが動く仕組みの面白さ、自分の力で何かを生み出す達成感。
それを次の世代に伝える機会を持てることは、企業にとっても意外と大きな財産になるのではないかと、今回の準備を通じて感じています。
地域の中小企業が、こうした形で子どもたちと接点を持つことには、採用や広報といった直接的な効果以上に、社員自身が自社の仕事の意味を見つめ直すきっかけになるという価値もあるように思います。
同じように地域のイベントや子ども向け企画への出展を検討されている経営者の方がいらっしゃれば、ぜひ一度挑戦してみることをお勧めします。
得られるものは、想像以上に大きいはずです。


