実はボンネットの中で猫が寝ているかも!
こんにちは 岐阜市の自動車キズ・へこみ・板金塗装修理専門工場
青いカンバンが特徴的な フルタ自動車鈑金 (古田板金) 古田昌也 です。
雪道での運転は、何かと不安がつきまといますよね。スタッドレスタイヤを履いてさえいれば、いつも通りに運転してOK!…というわけではありません。乾いた路面とまったく異なるコンディションですから、当然運転時の注意点も変わります。そこで今回は走る前に確認しておきたいポイントをいくつかご紹介します。
ブレーキのABSは作動するか
降雪初めや路面の状態がおかしいと感じたら、低速(30km/h程度)の減速時にブレーキを少し強めに踏んでABSの作動を確認します。そして、停止状態から発進する際にも前後左右に車や人がいない事を確認して、どの程度のアクセル操作でスリップするかを確認しましょう。
いつもより車間距離を大きくとる
乾いた道を走行するときよりも、速度を落として車間距離を大きくとります。「数台前の車の動きや、信号・横断歩道、歩行者などに少しでも早く対応できるよう余裕を持って運転を」周りの交通状況にも十分注意を払いましょう。
車線変更は控えめに!
走行中の車線変更のほか、交差点での右左折、バス停でのバス追い越し、左折車回避などは、氷の轍(わだち)やセンターラインにとどまった雪があるため危険です。急な車線変更や、無理な追い越しは避けましょう。雪道走行中、いつも通りに走ろうとしたら、思いがけずスピン! そんな経験はありませんか? ヒヤリとする前に「雪がたまる」スポットと「凍りやすい」スポット、があります。
交差点
停車時のタイヤロックや発進時のスリップ、車のエンジンによる熱などで、路面の雪や氷が溶けたり凍ったりを繰り返し、交差点はツルツルに磨かれた、アイスバーン状態になっています。また、轍ができているところもあり、「轍を乗り越える際は特に慎重に」進路変更はゆっくりと慎重に行いましょう。
カーブ
カーブの走行では、車の自重によって外に向かおうとする力(遠心力)が働きます。交差点同様、カーブ手前の直進時にしっかり減速しましょう。また河野さんによると、「コーナーリング中のブレーキやアクセル操作はクルマが不安定に。特に、曲がりながらの急な加速や減速はできるだけ避けた方がよいでしょう」とのこと。一見表面が乾いた雪に見えても、その下にアイスバーンが隠れている、という場合もあるので要注意です。
坂道
路面の滑りやすい雪道では、下りの坂道が要注意。ABSは「ブレーキを踏んでからの制動距離を短くする装置」と思いがちですが、「衝突しそうな状況での急ブレーキ時に、タイヤをロックさせず、緊急回避のハンドル操作を行うためのもの」と理解しておきましょう。「特に、SUVやワンボックスのような重い車は、制動距離が長くなるんですよ」路面がアイスバーン状態のときは、路肩の雪部分に片方のタイヤを乗せると停止距離が短くなる場合もあるそうです。
橋の上
橋の上は、風を遮るものがない、「吹きさらし」状態のため、雪が積もっていなくても路面が凍結している可能性が大です。「橋はアイスバーン」だと思って、慎重に運転しましょう。
日陰
日の当たる場所は、比較的早く氷も溶けますが、日陰には氷が溶けずに残り、路面が凍っている可能性があります。日陰の続く道は、慎重な運転を心掛けましょう。
商店や駐車場出入口・歩道の横断
除雪の境目や、歩道の段差が凍っている場合があるので、歩行者などに気をつけて、斜めに、途中で止まらず横断した方が良いでしょう。ハンドルを大きく切った状態では抵抗が大きくなり、小さい段差でもスリップしてしまいます。
スタッドレスタイヤは4輪に装着
「スタッドレスタイヤには替えたけど、駆動輪だけ」という人も多いようですが、実は駆動輪だけでは意味がありません。スタッドレスタイヤを駆動輪の2本にしか装着しない場合、夏用タイヤ装着時とあまり変わらない、という性能評価がされています。
アクセルはゆっくり、慌てずに
発進時のアクセルの踏み込みは、ゆっくりと慎重に。雪道や凍結路では、急発進でなくても、ローギア状態だとタイヤに駆動力がかかりすぎて空転してしまうことが。そんなときは、AT車であれば、クリープ現象を利用しても発進が可能です。MT車の2速発進と同じ要領ですね。アクセル操作はAT、MTともに、タイヤが少し動いてから操作するくらいの余裕を持ちましょう。「アクセルを踏むのではなく、靴底を押す(靴の中で足指を動かす)イメージで、そっと行うとスムーズでベスト」だと思います。
タイヤが空転したら…
タイヤが空転し、万が一止まれない!と思ったときは、クラクションを鳴らすなどして、まず周囲に知らせましょう。そうすることでダメージを軽減できる可能性がぐんと高まります。速度を落とす際にエンジンブレーキを使うときも、ブレーキに足を乗せてブレーキランプを点灯させ、後続車にサインを送りしましょう。また、アイスバーンの走行中は、直進状態でも車が浮いているような感覚があり、タイヤから聞こえる音も変化します。「大音量での音楽を控え、正しい姿勢で運転を。
そうすることでこの2点に気づきやすくなります。」緊急時には体がこわばってしまい、ハンドルによる回避もままならず、ブレーキを踏むのが精一杯だと思います。目と体の感覚で「おかしい、あれっ」と思ったら、周りに注意して、少し速度を落とし「凍っているかもしれない」「滑るかもしれない」「止まれないかもしれない」「信号が変わるかもしれない」「前の車が減速するかもしれない」と、「○○かもしれない」と思いながら運転してみることが、事故予防につながります。
また自身だけでなく、後続車が止まれない!ということもあります。バックミラーで後続車のスピードや車間距離、ドライバーの表情を確認することで、もらい事故の防止にもなりますので、前方と同じく後方にも注意するように習慣付けすると良いでしょう。
スタッドレスタイヤのメカニズム
最後に、豆知識をもう一つ。歩行者も凍った道で足を滑らせて転ぶことがありますが、これは凍った路面と靴底の間に氷が溶けた水の膜ができるから。靴底がその水の膜を排水できずに、滑ってしまうためです。自動車のタイヤのスリップも同じ原理で、積雪路や凍結路では、路面の氷(固体)が溶けて水(液体)になるため、タイヤはグリップ力を失い滑りやすくなります。
雨の場合は、タイヤの溝が排水してくれ、固い地面とタイヤとのグリップがすぐ復活しますが、氷は車重がかかって圧力を受けると表面が溶けるので、次々と氷が溶けて断続的に水の膜が発生。そのため、スタッドレスタイヤは路面と接地する部分のゴム自体に水を取り除く機能と、固い氷をひっかく機能とを持ち、雪や氷の上でも滑らずに走行できるようになっているのです。
2月〜3月は、まだまだ寒い日も多く、都市部でも路面が凍結することも。スタッドレスタイヤを履いた上で、上記のポイントを運転時にはお忘れなく!