意思表示が自分の人生と家族を守る
私が携わる終活の事案では家族会議を開いていただく場合があります。
私が進行役を務め、家の問題を家族で一緒に考えて共有します。
依頼人E家の事例です。
父81歳(妻は他界)・長男53歳・長女50歳
それぞれ世帯を持ち別居
~会議のテーマ~
●築50年の実家のこと
●お墓や位牌、仏壇のこと
●父の医療・介護のこと
●葬儀について
●相続について
●認知症時のお金の管理
普段はなかなか話しずらい事ですが、各々、気になっていたテーマでした。
最初はバラバラで無責任に思える発言もありましたが、回を重ねるうちに変化していきました。
お父さまは、家や墓を守って欲しいという本音と同時に、
自立した生活が困難になる前に、サービス付き高齢者住宅への移住という考えがあることを伝えました。
ご長男は、それに応えるべく「実家は守るから心配しないで。俺の家もいずれ、子どもらが自立してしまうし、
「老後は実家で生活というプランを夫婦で話してた」と。
長女は「私はパートの帰りとか、なるべく顔を出して、お父さんが今の生活を続けられるよう家のこと手伝うね」と。
家族会議を始めた頃は、面倒がって堅い表情だった三人。問題を共有してからは、温かい表情になっていきました。
その後も1カ月に1回のペースで夕食を食べながら、定例の家族会議をすることを決め、
まだ取り組めていないテーマについての話し合いを続けています。
終活や相続対策は、親と子で取り組まないと解決できないことばかり。
敬遠しがちの事ですが、重要度は高いんです。
案ずるより産むが易し。
家族会議は問題解決の近道になると断言します。