公認会計士と税理士のダブル資格で、中小企業の経営をサポート（3/3）

経営者はもっと数字に敏感に、主体的になってほしい

一方でこんな厳しい一面も…。

「実は、最も重要なのが経営者のやる気なんです。でも、中にはすべてを我々に任せられると思っている人や、現実は分かっているのに、数字を見ない人もいます。だから、主体的に取り組んでもらうために、何事も1度は自分で考えて実践し、数字もきちんと見て、その上で『ここがわからないけど…』といった具体的な問いかけをしてくださいとお願いしています」

さらに…。

「事業は見込み客をつくることから始まり、ある程度成長すると、内部の体制を整えていかねばなりません。利益が生まれれば、節税対策が必要になり、上場を目指すなら、その準備もあります。我々はそれぞれの段階に応じて何をどのようにすべきかの原則を知っているぐらいで、あとは経営者と知恵を出し合いながら、試行錯誤するしかないんです。うまくいくか、いかないかは経営者次第。我々にできるのは、我々が持つ情報を最大限に伝えて経営者に気づきを与えること」

その言葉が示すように、雑談形式の勉強会や、「社長の右腕をつくるセミナー」「お金を守るセミナー」といったユニークなセミナーを開き、独自のノウハウを公開しているのも、顧客の利益向上を絶対的な使命と考える常盤さんだから。

「例えば、お客さまの中で、九州でのみ取り引きをしていた企業が、関東に販路をのばし、それが今、次の新しい収益の柱に育ってきているところがあります。我々が数字を通して厳しい現実を示したこともあるでしょうが、何よりも我々の言葉に耳を傾け、社長自身懸命に努力された成果だと思います。これからも、経営者さんとのコラボレーションを楽しみながら、中小企業を全力でサポートしていきます」

（2012年10月取材）

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