続「二刀流・大谷〇平選手の寄贈グローブが教えてくれた、“投げる力”で子どもの未来を育てる方法」

山崎憲治

山崎憲治

テーマ:子育て

第2回 石を投げて生き残った人類の話(進化と投力、原始本能)


かつて人類は、狩られる側の弱い哺乳類でした。
ライオンの牙もなければ、チーターの速さもなく、クマの爪も持たない人類が生き延びる術──それが**“石を遠くに投げる力”**でした。





約20万年前、ホモ・サピエンスは、手で握った石を獲物に狙いを定めて投げることを覚えました。
これはただの筋力勝負ではありません。空間認知・タイミング判断・腕の角度・力加減・集中力といった、複数の脳機能を統合する極めて高度な動作です。

投げることで、人類は「距離」という新たな生存空間を手に入れました。
敵に近づかずに打ち負かすこの能力は、進化の大逆転とも言える画期的な武器だったのです。

この“投擲(てき)力の獲得”が、脳と身体の発達を一気に加速させました。
とくに、前頭前野(判断・集中・計画)や小脳(動作の調整)、視覚と運動の統合ネットワークが爆発的に発達し、
その後の言語獲得や社会構築、道具の発明に繋がっていきます。

つまり「投げる力」
は、人間が“人間らしく”なるために最後に手に入れた発達能力=生命活動獲得能力の序列一位
なのです。




 頭が良くなるスポーツ教室 スーパーハードドッジ


生命活動獲得能力 序列表(発達順+脳負荷順)



このように、「投げる」は単なるスポーツの一部ではなく、
**人類史を変え、今の社会や教育にも大きく影響を及ぼす“発達の中核”**であるといえるのです。

                               つづく

新1年生パパ・ママ応援特別企画

【参考資料】

著書名 著者 出版社・備考
『サピエンス全史』 ユヴァル・ノア・ハラリ 河出書房新社(人類の進化と認知革命)
『人はなぜ投げたがるのか』 村田 浩一 講談社現代新書(投擲と人類進化の関係を解説)
『ヒトはなぜ立ち上がったのか』 長谷川 眞理子 岩波書店(直立・自由な手と投擲能力の進化)
『進化しすぎた脳』 池谷 裕二 講談社(前頭前野と人間らしさの関係)
『脳を鍛えるには運動しかない』 ジョン・J・レイティ NHK出版(身体運動と脳進化・前頭前野活性の関係)
『ホモ・デウス』 ユヴァル・ノア・ハラリ 河出書房新社(人類の行動と未来像)
『脳と身体の発達をうながす運動あそび』 久保田 競・久保田 カヨ子 ひかりのくに(運動と脳機能の発達的関係)
Nature, Science, PNAS(査読論文) 複数研究者 人類の投擲能力に関する進化・神経科学論文

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山崎憲治
専門家

山崎憲治(教育アドバイザー)

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独自開発の運動プログラムや学習プログラムで運動能力を伸し、やる気や集中力、脳の認知機能(理解・判断・記憶・思考等)を高めて学習することで学力も向上する文武両道実現。心身共に子どもの健やかな成長を育む。

山崎憲治プロは九州朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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