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クルマの本革シートと一般的な革製品のちがいとは-福岡の車の内装リペア専門店

山下剛

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テーマ:本革のお手入れメンテナンス


革製品についての素朴な疑問

普段から愛用されている革製品の代表として、財布や革靴がありますね。そして私が普段よく取り扱うクルマの本革シートもあります。

同じ革製品ですが実は革製品としての仕上げる工程が違います。革をつかっているので、同じに思われる方も多いと思いますが全然違います。ということを覚えていても損はないと思います。

一般的な革製品(財布など)に使われる革ができる過程

”動物などの皮” を ”なめし作業” という下地処理を施し ”染色” して ”革” になります。



このように染色されて完成した革製品は革としての風合いが色濃く残っていますね。また使い込むほどに年輪のような深い味わいが増すのも特徴ですね。

一般的な本革シートに使われる革ができる過程

”動物などの皮” を ”なめし作業” という下地処理を施し ”染色” して ”革” になります。

ここまでは同じです。ここからクルマの本革シートとしての耐久性を考慮した工程が続きます。

上記でできた ”革” に対して ”顔料塗装をたっぷりと吹き付けます” その後 ”ウレタンクリア塗装もたっぷりと吹き付けます” これでクルマの本革シートに使われる革が完成します。



このように一般的な革製品とは違い、車の本革シートの大半は革の風合いではなく単色のベッタリとした塗装がされた仕上がりになります。使い込めば使い込むほど表面の塗装が薄くなったり、剥げたり、ひび割れたりする劣化症状がおきます。



クルマの本革シートの代表的な劣化状態です。上記の財布の写真とは全然違う経年劣化ですね。

レクサスなどのセミアニリンシートができる過程

基本的に一般的な本革シートの革と同じですが大きく違う工程があります。

”革” に対して ”顔料塗装を少し吹き付けます” その後 ”ウレタンクリア塗装も少し吹き付けます” これでクルマのセミアニリンシートに使われる革が完成します。

違いがわかりましたか?塗装する量が違います。一般的な革シートの場合は、たっぷりと塗装して、セミアニリンシートの場合は少し吹き付けています。

これは最近の高級車などに使われる本革シートの質感を少しでも良くしようと、塗装の厚さを薄くしてやわらかい風合いの本革シートにしようという目的のようです。

なぜ?車の本革シートにはたっぷり塗装するのか?

本革シートの最終塗装工程で、ウレタン塗料でクリア塗装を吹き付けるとは上記で書きました。

クルマは基本的には屋外で使用する前提のものです。ですので、このウレタンクリア塗装により、直射日光や高温多湿な環境に於いても耐えられるように耐久性を持たせる目的です。

次回は本革シートのメンテナンスについてです

クルマに使われている本革シートの素材について触れましたので、次回はメンテナンスについてコラムを書きたいと思います。知っているようで知らなかった事実を書こうと思います。

・ご相談やお問い合わせはこちらです。

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山下剛
専門家

山下剛(整備士)

TOTALREPAIR REVERSE(トータルリペア・リバース)

高級車の本革シートが劣化していたらどうしますか?どこに相談していいかわからずに放置されているケースがほとんどだと思います。今までできないと思われていたリペア補修の技術でキレイに安くお悩みを解消します。

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