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不動産の定義、土地と建物の分類(不動産の基礎知識2)

井川卓

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テーマ:不動産の基礎知識

不動産の定義

民法では、「土地及びその定着物」と定められています。
定着物とは、土地に付着して、容易に分離や移動できないものをいい、その代表が建物です。
土地と建物を一体の不動産として取り扱う国もありますが、日本では土地と建物は別の不動産とされています。
したがって、土地と建物は別々に登記されており、固定資産税も土地と建物は別々に課税されます。

土地とは?

地表が恒常的に水でおおわれていない陸地の一定範囲の地面と、その地中や空中を合わせたものを土地といいます。
土地を区別するために人為的に区画し、その1区画を一筆といい、それぞれの区画の境が境界あるいは筆界と呼ばれます。

建物とは?

不動案登記規則では、「建物は、屋根および周壁またはこれらに類するものを有し、土地に定着した構造物であって、その目的とする用途に供し得る状態であるものでなければならない。」と定めています。

土地の分類

⑴登記上の分類
不動産登記法では、土地の種類を地目とよび、以下の23種類に分けられています。
田、畑、宅地、学校用地、鉄道用地、塩田、鉱泉地、池沼、山林、牧場、原野、墓地、境内地、運河用地、水道用地、用悪水路、ため池、堤、井溝、保安林、公衆用道路、公園、雑種地

⑵用途上の分類
都市計画法により、
用途地域が定められて、以下のように分類されています。
①住宅系
 ・第一種、第二種低層住居専用地域
 ・第一種、第二種中高層住居専用地域
 ・第一種、第二種住居地域
 ・準住居地域
②商業系
 ・近隣商業地域
 ・商業地域
③工業系
 ・準工業地域
 ・工業地域
 ・工業専用地域

建物の分類

⑴登記上の分類
不動産登記法では、建物の主たる用途別に建物を次のように分類しています。
居宅、店舗、寄宿舎、共同住宅、事務所、旅館、料理店、工場、倉庫、車庫、発電所、変電所など

⑵用途上の分類
①居住用建物
 ・専用住宅
  →一戸建て
  →集合住宅→連棟式住宅(長屋、テラスハウス)
          →共同住宅(アパート、マンション)
 ・併用住宅(店舗併用、医院併用など)
 ・農業・漁業用住宅
②商業用建物
 ・事務所、銀行、店舗、百貨店、劇場、映画館、遊技場、ホテル、旅館、料亭など
③生産・流通用建物
 ・工場、倉庫、流通センター、市場など
④公共用建物
 ・学校、幼稚園、図書館、美術館、博物館、公民館、公会堂、官公庁舎、病院、保健所、社会福祉施設、スポーツ施設、空港、情報通信施設、葬祭施設など
⑤その他
 ・駐車場建物、公衆浴場、宗教建築物など

⑶構造上の分類
①木造
 ・軸組工法(在来工法)、校倉造(ログハウスなど)、枠組壁工法(ツーバイフォー)
②土蔵造
③各種ブロック造
 ・石造、レンガ造、コンクリートブロック造、補強コンクリートブロック造
④鉄骨造
 ・軽量鉄骨造、普通鉄骨造、重量鉄骨造、鋼管構造
⑤鉄筋コンクリート造
⑥鉄筋鉄骨コンクリート造

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専門家

井川卓(司法書士)

司法書士・行政書士 アワーズ事務所

登記に関わる書類を作成する司法書士と、国や地方自治体などの行政機関に提出する書類を作成する行政書士の二種類の書士業の資格を持つため、別々の事務所に依頼することなくワンストップで相続に関する問題に対応。

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