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管理組合運営を円滑にするために ~管理組合運営細則制定~

清野隆

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管理組合運営を円滑に進めたいと思うのは、管理組合役員に選任、特に理事長に選任された時に誰もが思うのではないでしょうか。
任期1年を無難に乗り切りたい、なるべく問題は次期理事長に積み残しをしたくない、他の組合員から恨まれないようにしたいなど、理事長になると様々な思いを抱くと思います。
任期1年の審判を下されるのが、期の終了後に行われる通常総会です。総会においては、出席組合員から多種多様な意見、要望が出されます。その発言には、批判、誹謗中傷もあります。誹謗中傷を受けると、ご立腹される方、落ち込む方といらっしゃると思います。決して、良い気持ちにはなれません。また、誹謗中傷なる発言を聞いた他の組合員の方は、「理事長になりたくない。」と思うのではないでしょうか。
私が顧問をしている管理組合でも役員に選任された方は管理組合運営に苦労されていました。総会において、提案に対する反対意見、批判等の発言で管理組合の方向性が定まらず、「どうしたらいいのだろう」と悩んでいました。その他、組合員の高齢化により役員を務めることが負担になるという方も年々増加していました。
このような問題解決を図るために、「管理組合運営細則」制定を提案しました。この「管理組合運営細則」は、多数のマンション管理に関する書籍を見ても掲載はなく、インターネットでも見当たらない、正にオリジナルの細則です。
主な内容と目的は、以下の通りです。
・総会において反対意見、批判の発言をする組合員は、代替案を極力発言すること ※管理組合の方向性を前に向けて、中座するのを防止する。
・総会での発言は議長の指示に従い行うこと。 ※勝手に話を始める方をなくし秩序を維持する。
・会議中、野次を含めた無駄話の禁止。 ※最低限のマナーを遵守して頂く。
・遵守事項を守れない出席組合に対する総会会場からの退場命令の発動
 ※罰則を設け、議長の権威を維持する。
・役員、役職の免除規定。
 ※高齢者に配慮した役員、役職免除規定を設け、免除については申請を行って頂き、申請書提出を頂いた後、理事会で決定する。
当初は規則で縛るのかという批判意見がありましたが、細則制定にあたっての経緯を説明し、「規則とは、人を縛る事が目的ではなく、組合員の皆様が気持ちよく共同生活ができるようにすることが目的なのですよ。」と説明したところ、徐々に賛同者が増えてきました。その後、役員からこの細則に関し、条文の改良、追加の指摘があり、訂正を行いました。その後、臨時総会を開催し、組合員全員の賛成により、「管理組合運営細則」の制定が承認されました。
この細則制定で管理組合運営の円滑化はある程度、図れると思いますが、余談として、意見を好き勝手に言う場、いわば「ガス抜き」の場についても提案すればよかったと思いました。
この「ガス抜き」の場は、「座談会」という非公式な形で行ったらいいと思います。この「座談会」で案外名案が生まれるかも知れませんし、より一層、管理組合運営が円滑になるかもしれません。

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清野隆(マンション管理士)

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