【ご報告】産前産後ケア13年の歩み。「心ゆるり」が母子保健の全国表彰を受賞しました
赤ちゃんが泣けば近所の人が手を貸す、そういった関係は今はずいぶん薄れました。核家族化が進み、赤ちゃんを抱いた経験がないまま親になる方も珍しくありません。助産師ひとりが支えられる家庭の数には限りがあります。だからこそ私は、支え手そのものを増やす道を選びました。
産前産後サポーター認定講座は、子育て中の方や専門職の方はもちろん、出産を経験していない方も、男性も受講できます。4日間の対面授業と29本の動画で、新生児の特徴、産後の心と体、授乳や抱っこ、沐浴、栄養、発達を促す遊びまで、家庭で生かせる知識を多面的に学んでいただきます。
講師には私のほか、歯科医師、発達支援の専門家、中医学を学び普及に取り組む専門家、国際的な母子手帳の普及に携わる実務者を迎えています。現在は53期生を募集しています。
修了された方は、産後ケアを行う整体院、家事支援の事業、保育園、親子で過ごせるカフェなど、それぞれの得意分野を生かした形で活動を始めています。何でも病院に頼るのではなく、家庭でできるケアや関わり方を知っていただくと、育児は苦しいだけのものではなくなります。
育児に不安を抱えるお母さまには、当協会が実施する学べる子育てサロンもご案内しています。妊娠中からのご受講が効果的です。
もうひとつ力を入れているのが、育児休暇前のパパ向け準備講座です。育児休業を取得しても、自分の役割を思い描けないままでは、支えたい気持ちがすれ違ってしまいます。産後の母体と赤ちゃんの知識、パートナーとの対話、父親としての心構えを、育休に入る前にお伝えしています。今の関わり方は、子どもが思春期を迎えたときの親子関係にもつながっていきます。
さらに私が思い描いているのは、企業が福利厚生として、育休を控えた社員に学びの機会を届ける仕組みです。個人の努力任せにせず、職場も家族のスタートを後押しする。産後ケアは当たり前という文化を地域に育て、孤独な育児をなくしていきたいと考えています。


