クロック(機械式)の修理
ネットの普及により、中古時計を購入される方が増えてきています。
新品で購入するよりもお安く購入出来たり、新品市場では手に入らない貴重な物が見つかったりその魅力も頷けます。
ところが、時計は機械物です。中古車を購入する時、車検を確認するように、販売後の機械保証がどれだけついているのかを確認することが第一と考えます。
では、機械保証が曖昧な商品はどう判断したらよいのでしょうか?
「動いています」という時計は大丈夫?
4~5年に1度の割合で分解掃除が必要な機械式時計の場合、大幅な遅れ、や進みがあるのであれば既に分解掃除が必要な時期に差し掛かっているといえます。
「1日に4~5分くらい遅れても気にしない大らかな人間だから大丈夫!」
なんていうのは危険です。
潤滑油が劣化している状態で、無理に時計を動かし続けると部品の破損に繋がります。
古い時計であれば交換部品が見つからず、修理が出来なくなってしまう可能性があります。
電池式時計の場合は、問題なく動いているのかギリギリ動いているのか機械の状態を見てみないと分かりません。
湿気入りの時計でもしばらくは動いてくれます。
機械内部で錆びが進行し、錆びの粉が歯車に引かかったり、歯車全体が錆びの為動かなくなることもあります。
ですから、機械保証が付いていないのであればたとえ現在動いていても、安心は出来ないのです。
保証が付いていない時計でも、どうしても欲しい時は?
修理可能なブランド・機種であるか確認が必要です。
ブランドにもよりますが、メーカー修理は販売中止から7年を経過すると受け付けてくれない場合が多いようですし交換部品も探すのが大変になります。
(オメガ・コーアクシャル機能やグランドセイコーのスプリングドライブなどメーカー独自開発の機構が搭載されたモデルはメーカー修理が必要になる可能性が高いものです。)
勿論、我々のようなメーカーに属さない、時計修理技能士はメーカーが修理不可とランク付けした時計もどうにかならないかと部品を探し回り、修理をさせていただいておりますが全てに対応できるわけではありません。
「失敗した!!」とならない中古時計選びには
まだまだチェックポイントはありますが、本日はここまで
また次回ご案内させていただきます
中古時計委託販売 「TAKUSU」のメンテナンスパック