ネットで時計を購入する時の注意（中古品の場合）

2015年4月6日公開 / 2015年4月7日更新

テーマ：時計を買う前に知っておきたいこと

コラムカテゴリ：くらし

当たり前ですが・・時計は機械です

ネットの普及により　中古の時計をお買い求めになられるお客様が増えてきています。
デザイン性や表面のキズについては　画像などで確認できるので良いのですが、ここで忘れていけないのは「時計は機械である」ということです。
中古車を購入するときは車検の年数を確認するのは当たり前ですが、中古の時計をお買い求めの場合は、殆どの場合メンテナンス履歴を確認出来る術が無いのが現状です。
機械式の時計であれば　４～５年に１度の割合で分解掃除というメンテナンスをするのがお勧めですし、クオーツ式の時計であれば動いていているからといって機械の調子が良好だとは限りません。
中古時計をお買い求めの場合は　保証の有無の確認や　メンテナンスが可能な種類の時計かどうか事前に調べておかれた方が良いと思います。

バンドの長さの確認を忘れずに

意外と見落としがちなのがバンドの長さです。
「中古で購入したが　バンドの長さが短かった」とバンドのコマ足しにご来店になられるお客様もいらっしゃいますが、純正バンドのコマは在庫期間が７年程度ですので　取り寄せが困難だったり、メーカーサービスセンターに依頼しないとバンドの修理を受付てくれない場合もあります。
バンドの長さ（調整用のバンドコマが付属品としてあるかどうか）・既成品のバンへのド交換が可能か否か・メンテナンスの受け入れ先等は事前に確認しておきましょう

外装のクリーニングで気持よく使う

弊社が運営している全国対応の時計メンテナンスサイト「時計クリーニング.COM」に依頼される時計の中で、最近増えてきたのが　ネット購入の中古時計クリーニングのご依頼です。
綺麗な状態の時計であっても、直接肌に着けるものだからキレイにクリーニングしてから使いたい、というご要望です。
ヘビーユーザーのお客様の中には　通販サイトから弊社に直送される方もいらっしゃいます。
喜んでお受けしますが、ひとつだけ注意していただきたいことがありあます。

どこが保証するのか

保証付きの時計をお買い求めになった場合、保証書発行店以外でメンテナンスをすると保証の対象外になることが殆どです。
逆の立場から言えば　他店のメンテナンス保証書付の時計をお預かりしても、あるいは分解掃除をしたばかりといわれても自分でメンテナンスしたものでなければ　機械の保証を継続して行うことは出来ません。
料理に例えるのならば　「食材選びと味付けは済ませてあるから盛り付けだけをしてくれ」といわれてもその料理の鮮度や味付けに責任が持てないのと一緒です。
保証期間内であれば　保証書発行店に最後まで責任を持ってもらうのが一番です。　

この記事を書いたプロ

時計修理、修復とビフォーケアのプロ

衞藤憲太郎（株式会社ハナブサ）

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