水で「涼」を見せる。ガラスだからできる夏の店舗ディスプレイ

松岡順子

松岡順子

テーマ:娯楽施設・企業・店舗

今年の夏はエルニーニョ現象の影響で、例年以上の猛暑が予想されています。
ガラスに水を流すことで、実際の温度ではなく「涼しそう」と感じさせる視覚演出があります。
キーワード:ガラス/サンドブラスト加工/店舗ディスプレイ/水の演出/夏対策


水で「涼」を見せる。ガラスだからできる夏の店舗ディスプレイ案


今年の夏は、エルニーニョ現象の影響で暑くなると聞きました。
ニュースで「猛暑」「酷暑」という言葉を目にするたびに、
ガラスを使って、少しでも快適に過ごす手伝いができないだろうか
と考えるようになりました。

冷房の効率を上げる、断熱性能を高める——
そうした「機能としてのガラス」以外にも、
感じ方を変えるガラス
があってもいいのではないかと思ったのです。

猛暑予測の夏、ガラスにできることはないか?



体感温度は下げられなくても、
「涼しそう」と感じるだけで、人は少し楽になります。


そこで思いついたのが、
板ガラスに水を流す店舗ディスプレイ
でした。

上部から水を落とし、
ガラスの表面を伝って静かに流れ落ちる。
ほんの小さな「人工滝」のような演出です。

ガラスだからできる涼の提案

水が流れるだけで、涼しく感じる理由


水の音、水の動き、水の反射。
これらは昔から、暑い季節に「涼」を感じさせる要素として使われてきました。

実際に温度を下げているわけではなくても、
視覚と聴覚が先に反応する
ことで、
人は無意識に「涼しそうだ」と感じます。

ガラスは、その演出を邪魔せず、
むしろ美しく引き立ててくれる素材です。

板ガラス×サンドブラストで生まれる「揺らぐ文字」


ここで、ガラス加工屋として考えたのが
サンドブラスト加工の文字を、あえて水の奥に置くという方法です。


板ガラスにロゴや文字をサンドブラストで彫り込み、
その手前側を水が流れるようにする。

すると、水の層によって光が屈折し、
彫刻された文字が、ゆらゆらと歪んで見える
のです。

流水 水の演出 水膜 光の屈折 文字彫刻 ロゴ彫刻 すりガラス エッチング表現 ガラス表面加工

くっきり読ませない。
でも、確かにそこにある。

この「読みづらさ」こそが、
夏らしい涼感を生む演出になると考えました。

冷やさない。でも、涼しく感じさせる



このディスプレイは、空間を冷やす装置ではありません。


冷やすのではなく、
涼を想像させる。

ガラスに彫った文字と、
絶えず形を変えながら流れる水。

「固定されたもの」と「動き続けるもの」の対比が、
見ている人の感覚を、そっと夏仕様に切り替えてくれます。

夏だけの実験的ディスプレイという考え方


この演出は、通年使うものではありません。
むしろ、


「暑い夏だからこそ楽しめる、期間限定のガラス表現」


として成立するものだと思っています。

今年の暑さを嘆くだけで終わらせず、
ガラスだからできる涼の提案
として、
こんな実験的ディスプレイも面白いのではないでしょうか。

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松岡順子
専門家

松岡順子(ガラス工芸)

株式会社 クライミング

贈る相手や用途に合わせて、完全オリジナルで制作。世界にひとつだけのガラス作品で、特別な空間を演出します。

松岡順子プロは九州朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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