百合を彫り込んだガラスの扉 【エッチング施工例】
数年前に作ったエッチングですが
再度ご注文が入りそうなので 画像を探してみてみると
めっちゃカッコいいのです! ←自画自賛
当時すごく気合を入れて作ったのは覚えていたけど
写真を見ると』本当にカッコいいのです
↓全体(鏡の表面から彫り込んでいます)
↓角度を変えて もう一枚
鏡なので 見る角度で見え方が変わってきます
白い壁が写り込むと エッチングが白っぽく見えます
↓
黒い部分が写り込むと グッとエッチングが浮き出てきます
↓
このエッチングは全体に効果線をフロストの濃淡で表現しています
純粋な鏡の部分が少ないので 写り込も少なく 龍の姿がハッキリ分かると思います
この龍は法堂の鏡天井には狩野探幽が55歳のときに8年がかりで作りあげた「雲龍図」を元に作っています
「雲龍図」は重要文化財にも指定された 素晴らしい絵です
龍の目は円相の中心にありますが 八方睨みの龍といわれ見る位置や角度によっ
て龍の動きや表情が変化するように見えるのだそうです
ところで『龍』は『竜』とも書きますが なんとなく『龍』の方が古い文字みたいで好んで使ってきました
本当の意味はどうなんだろう?と ちょっと調べてみました
龍と竜の違い
日本では『龍』が旧字体 『竜』が新字体という風に定められているそうです
個人的な見解ですが 『龍』は伝統的で古代から君臨する厳格なイメージで
『竜』は西洋のドラゴンや ゲーム等に出てくるキャラクターっぽいイメージです
でも実際は旧字体は『龍』だけど 『竜』の方が歴史的には古い漢字なのだそうです
『竜』は甲骨文字を使われていた時代から存在が確認されており
それを厳格に表現させるために難しくしたのが『龍』なのだそうです
中国では『龍』が最初に制定され『竜』は『龍』の省略形となり
それが日本に伝わった事で 『竜』が日本では常用漢字として指定されたそうです
全然知りませんでした・・・
このエッチングの龍は いかにも日本的な龍ですが
世界中に龍の伝説が残ってて その違いは何だろう?と調べてみました
日本の龍
東洋における「竜」は、何をしでかすか予測がつかないものの、人間に対して友好的な場合が多い
「神聖なもの」や「尊いもの」として見られており、「神」のような扱いを受けている
他にも水の神として各地で民間信仰の対象となっり旱魃が続くと竜神に食べ物や生け贄を捧げたり
高僧が祈りを捧げるといった雨乞いが行われている
中国の竜
中国の竜は神獣・霊獣で 皇帝のシンボルとして扱われた
水中か地中に棲むとされることが多い。
啼き声で雷雲や嵐を呼び また竜巻となって天空に昇り自在に飛翔すると言われる
西洋のドラゴン
ヨーロッパの文化で共有されている伝承や神話における伝説上の生物
西洋では一神教なのでドラゴンは悪魔の使いとなっていて 悪魔の羽が生えている姿で描かれることが多い
ドラゴンという語は究極的には「大蛇 ワニ 巨大魚」を指す古典ギリシア語ドラコーン(δράκων)に由来する
想像上の動物だけど かつては実在の生きものとされていた
東洋の竜(龍)と西洋のドラゴンは本来全く別物だけど
「ドラゴン」の訳に「竜」があてられ同列に扱われるようになったのだそうです
きっと麒麟も龍の一種ですね
お好みに合応じて どのタイプの龍でも制作いたします
世界中に残る 龍(ドラゴン)伝説は かつて龍が空を飛んでいた証なんだと思うと
夢があってワクワクしてきます
(*^_^*)