住宅ローンの借り換えでマイナス金利のメリットを享受する
ファイナンシャルプランナーの久保逸郎です。
最近は住宅ローンに関する相談をお受けする機会が多くなってきています。
その中でも必ず尋ねられるのが、住宅ローンの金利タイプのどれを選べばいいのかということです。
銀行は自行の住宅ローンを勧める傾向
フラット35などの全期間固定金利の住宅ローンを扱っている銀行でも、担当者が全期間固定金利に対して否定的なことが多いです。
なかには「フラット35なんて変動金利などが借りられない人が使うもの」とまで言い切る担当者がいて、お客様と一緒に驚いたことがあります。
大抵は変動金利や3年・5年・10年固定などの固定期間選択型の住宅ローンを勧められることが多いですね。
これにはフラット35ではなく自行の住宅ローンを紹介したいという背景や、将来の金利上昇リスクを減らしたいという銀行側の事情もあると思います。
このような事情を知らないで住宅ローンの相談に行ってしまうと、全期間固定金利タイプの住宅ローンに対してネガティブなイメージを持ってしまったり、判断に迷ってしまうのも仕方ありません。
しかし、住宅ローンを選ぶ場合は、あくまでも「金利が高いタイミングでは変動金利を選び、金利が低いタイミングでは固定金利を選ぶ」ことが基本です。
最近の金利水準から考えても変動金利と全期間固定金利の金利差は小さくなっているので、フラット35のような全期間固定金利の住宅ローンを組んで、将来の金利上昇リスクを避けるというのは正しいはずです。
そのため全期間固定金利タイプも含めて、住宅ローンの検討を行うべきだと思います。
ライフプランに沿って住宅ローンを選ぶことが最も大切
さらに付け加えると、金利タイプの選択に対しては「将来の金利はわからないので、あくまでもライフプランに沿って金利タイプを選ぶ」のが正解であると思います。
収入が多く将来にわたって家計に余裕があり、たとえ返済期間中に金利が上昇して毎月の返済額が増えても大丈夫なことが見込めるなら、目先の金利が低い変動金利を選んでも問題ないでしょう。
しかし、毎月の返済額が増えてしまうと家計が厳しくなる状況だとしたら、途中で返済額が上がってしまわないように固定金利や全期間固定金利を選んでおくことが大切になります。
家計に余裕がない場合、子どもの教育期間中に返済額が上がってしまうリスクを避けるため、教育費負担のある時期に合わせて固定期間選択型の住宅ローンを使うのもいい方法だと思います。
残念ながら今の日本では、収入の多い世帯のほうが全期間固定金利タイプを借りて、収入の低い世帯が目先の返済額が少ない変動金利などの住宅ローンを借りてしまっている傾向が見られます。
収入が多い世帯はあまり問題はありませんが、収入が低い世帯のほうは将来金利が上がってしまったら困ることが予想されますから、これは本来あるべき姿ではありません。
住宅ローンでの冒険は禁物
住宅ローンは20年・30年・35年といった長期のローンです。
将来の金利水準はわからないので、どの金利タイプを選んでおけばよかったという答えは返済が終わるまで出ません。
そのため家計の状況や教育資金などとの兼ね合いを見ながら、なるべくリスクの少ない形にしておいたほうがいいのではないでしょうか?
もちろん老後資金なども考えて、住宅に使う予算を考えることも大事です。
ライフプランを作るとわかりますが、借りられる金額と返せる金額は全く異なります。
また、子どもの人数など家族構成によっても違ってきますので、「年収の○倍が適当な予算」などという考え方も当てはまりません。
例えば背伸びをして住宅ローンを組んだ結果、家族旅行などに出かける機会を減らさなくてはいけないとか、子どもが希望する習い事などをやらせてあげられないなんてことになったら、それは幸せとは言えないのではないでしょうか。
そのためにもしっかりとライフプランを考えて無理のない住宅予算を組むと同時に、ご自身のライフプランに合った住宅ローン選びを行うようにしましょう。
住宅ローンは借入額が高額ですから、けっして冒険や賭けに出ないようにしてくださいね。
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