住宅ローン 借り換えの注意点とデメリット
近年の住宅ローン すべてが低金利というわけではない
近年の住宅ローンの金利は「ネット銀行だと変動金利で0.3%台」とか「10年固定でも1%前後」などの低金利というイメージが強いと思います。
しかしすべての住宅ローンが低金利というわけではありません。
中には適用金利が2%、3%を超える住宅ローンもあるのです。
高金利の住宅ローンとは
金融機関名は伏せますが、いくつかの金融機関で適用金利が年利2%以上や年利3%以上の住宅ローン商品があります。
住宅ローンの審査基準は金融機関によって様々なのですが、中にはどの金融機関の審査基準にも合わず、住宅ローンを取り組めない人がいます。
ただしそのような状況でも独自の審査基準に合えば審査を通し、適用金利が高いものの申込者はそれを承知のうえで住宅ローンを借りているのです。
そして数年後、低金利の住宅ローンの審査に通る状況になれば、他社への借り換えを考える人も多くいます。
しかし中には、その借り換えがスムーズに進まない場合もあるのです。
理由は二つあります。
一つ目は、借り換え希望先の金融機関は、申し込みがあった際に「なぜ当初は高金利の住宅ローンを取り組んだのだろうか?」「高金利の住宅ローンしか取り組めない事情は何だったのだろうか?」という疑問や警戒心を持ってしまうからです。
それによって借り換えの審査が難航するということもあるのです。
二つ目は、現在の高金利の住宅ローンを完済する時に「解約手数料」がかかるのですが、その手数料が高額の場合があるからです。
金融機関によっては、解約手数料は「借入残高の2%」としているところもあります。
例えば完済時の借入残高が4,000万円であれば、80万円の解約手数料がかかります。
それを自己資金で支払うことが出来れば問題ないのですが、それを借り換え先のローンに含めようとしても諸経費として認めない金融機関もあるのです。
例をあげれば、フラット35がそれに該当します。
しかし借り換えに成功すると大きなメリットが
私が借り換えのコンサルタントをして、先月借り換えが成立した人の事例です。
画像は借り換え前の住宅ローンの返済予定表です。
従来の住宅ローンの内容は以下のとおりです。
適用金利: 3.075%
残り期間: 32年2ヶ月
毎月の返済金額: 106,210円
ボーナス返済時の返済金額(毎月の返済金額を含む): 378,909円
これをがん団信込みで年利0.95%の住宅ローンに、高額な解約手数料まで含めての借り換えに成功しました。
借り換え前後の比較をすると以下のとおりとなります。
毎月の返済金額が約25,000円減額されました。
ボーナス時の返済金額が約88,900円減額されました。
最終回の返済まで一部繰り上げ返済をしなかった場合、返済総額の差は約1,391万円です。
※ただし、最終回までそれぞれの金融機関の金利が変わらない場合です。
この比較を見ると、借り換えに成功するとかなり大きなメリットがあることが一目で分かることでしょう。
まとめ
事例の人は、当初の借り入れから3年弱で借り換えに成功しました。
低金利の住宅ローンへの借り換えは、この事例のように早ければ早いほどメリットが大きくなります。
現在、高い金利で住宅ローンを返済中の人は、早めに借り換えを検討することをお勧めします。