住宅ローンの審査に通らない意外な理由
4月以降は18歳以上から金融商品の契約が可能に
約140年ぶりに民法が改正され、今年4月から成年年齢が20歳から18歳に引き下げられます。
それに関連して今朝、読売新聞オンラインに以下の記事が掲載されていました。
18~19歳のカードローン、大手3行見送り 住宅ローンは検討
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20220217-OYT1T50375/
三菱UFJ銀行と三井住友銀行、みずほ銀行は、成人年齢が20歳から18歳に引き下げられる4月以降も、カードローンの契約対象を20歳以上に据え置く。カードローンは資金の使途を問わず、18~19歳の若者が借りすぎて多額の借金を抱える事態を懸念した。
4月以降、18歳になれば親の同意なしにクレジットカードを作ったり、証券口座を開いて株式や投資信託を売買したりできるようになる。カードローンも契約できるが、3行は利用者保護の観点で見送りを決めた。一方、住宅ローンのように、使途が明確な融資は18~19歳でも認めることを検討している。(以下省略)
この記事では、大手3行はカードローンの契約が出来る年齢を4月以降も従来通りの20歳以上とすることにした述べていますが、記事の中にもあるとおり4月以降は、クレジットカードは18歳になれば親の同意なしで作ることが出来ます。
これまで数多くの住宅ローン手続に関わってきた私としては、このことには十分に注意が必要だと感じています。
借りたお金をきちんと返済することの重要さを教えないといけない
キャッシュレス化が加速して進んでいる現代、クレジットカードの利用も増えています。
そして4月以降は、18歳になれば親の同意なしでクレジットカードを作れるようになります。
クレジットカードを利用するということは、分かりやすく言えば買い物をする際に手持ちの現金を使わずにクレジットカード会社が立替払いをする、そのお金は決められた日(約定返済日)に口座引落しなどの方法でクレジットカード会社に返済する、というものです。
18歳といえば、金銭感覚にはまだ未熟なところがあると思います。
クレジットカードを使って後から返済することの重要さをまだ分かっていないかもしれません。
クレジットカードを契約して利用すれば、その会社名や契約日、契約内容、利用可能金額、利用した際の返済状況など詳細な情報が、個人信用情報機関に登録されます。
将来マイカーローンや住宅ローンを申込んだ際、審査でこの信用情報を調査され、悪い情報が記録されていればそれが審査結果を左右することがあるのです。
クレジットカードを使って後から返済することの重要さを十分に理解していなければ「今月はお金がピンチだから来月まとめて払おう」なんて軽く考える人もいるかもしれません。
そうなると自身の個人信用情報にキズがついてしまいます。
なお延滞をしてしまった場合は、完済(解約)をしてから5年間、個人信用情報機関にデータが残ります。
延滞履歴があれば、その回数やタイミングによってはローンの申込みをしても審査に通らないケースもあるのです。
そのようなことから、4月以降は18歳でクレジットカードの契約が出来るようになりますが、契約者がその注意点を十分に理解するよう、周りの大人が教えることが大変重要だと思います。