第6回 ICT支援員という仕事 ― 教育現場を支える専門職

教育現場ではいま、ICT(情報通信技術)を活用した「新しい学び」が急速に広がっています。
「教える」から「共に学ぶ」へ。この変化の中で、学校・家庭・地域、そして支援者がどのように関わり、子どもたちの未来を支えていくのか。
この連載では、現場でICT支援員として活動してきた経験をもとに、10回にわたってその実践と考え方を紹介してきました。ここでは全10回を一つにまとめ、ICT教育の全体像を振り返ります。
【第1回】ICT教育とは何か ― なぜ今、必要とされているのか
GIGAスクール構想によって進んだ「1人1台端末」。ICT教育が求められる背景と、その本質的な意義について考えます。
(第1回はこちら)
【第2回】先生が変わる、授業が変わる ― タブレット活用の実際
ICTがもたらす授業改革。教師が「教える人」から「学びを導く人」へ変わる瞬間を描きます。
(第2回はこちら)
【第3回】子どもたちの学びが広がる ― アクティブラーニングとICT
調べる・話し合う・まとめる・発表する。ICTがアクティブラーニングをどのように支えているのかを紹介します。
(第3回はこちら)
【第4回】情報リテラシー教育の重要性
AI時代に求められる「情報を正しく見極める力」。小学生のうちから身につけたいデジタルモラル教育の実践。
(第4回はこちら)
【第5回】生成AIが変える学びの形 ― 正しく使う力を育てるには
ChatGPTをはじめとする生成AIの登場で、学び方はどう変わるのか。「使い方」と「考え方」を両立させる教育のあり方を考えます。
(第5回はこちら)
【第6回】ICT支援員という仕事 ― 教育現場を支える専門職
授業準備や機器設定、先生のサポートなど。ICT支援員の役割と、現場で求められるスキルとは。
(第6回はこちら)
【第7回】家庭と学校をつなぐデジタル活用 ― 保護者の理解と協力を得るには
学校と家庭が連携して、安心してICTを使える環境をどう作るか。保護者の不安を取り除く取り組みを紹介します。
(第7回はこちら)
【第8回】地域とともに進めるICT教育 ― 行政・企業・地域との連携事例
学校・地域・企業が協働して子どもたちの学びを支える。地域の教育力を高めるICT連携の実例を紹介します。
(第8回はこちら)
【第9回】教科横断・STEAM教育との融合 ― ICTが切り拓く新しい学習スタイル
理科・社会・アートを横断し、探究する力を育てる。ICTが「教科をつなぐ」架け橋になるSTEAM教育の最前線。
(第9回はこちら)
【第10回】未来へのバトン ― 子どもたちが創るデジタル社会
ICT教育のゴールは「技術を教えること」ではない。子どもたちが「自分で考え、創り、表現する」力を育てることこそが目的です。
(第10回はこちら)
【まとめ】ICTは「技術」ではなく「学びの文化」へ
10回を通して見えてきたのは、ICT教育が単なる「道具の使い方」ではなく、子どもたちが主体的に学び、共に考え、未来を創る力を育てる文化だということです。
学校・家庭・地域がつながり、子どもを真ん中にした学びを広げていく。その中でICTは、人と人、そして未来をつなぐ「架け橋」としての役割を果たしていきます。
【著者プロフィール】
佐々木 康仁(ささき やすじ)
ICT教育支援コンサルタント/生成AI活用アドバイザー
株式会社CNCコンサルティング代表。
GIGAスクール支援員として小中学校で3年以上活動し、先生方と共にICT教育の普及・実践を推進。現在は企業や自治体への生成AI研修、ICT活用支援、教育現場のデジタル化推進に取り組む。



