普通の販売員になる方法 その11【いいね!が増えると 欲しいいね!になる。】
普通の販売員でもバンバン売れる!?
ある日、家電量販店で販売業務をしていると、突然、若い店舗社員が名刺を差し出しながらこう言いました。
「売り方を教えてください!」
「えっ?」と思わず驚いていると、彼は続けました。
「先輩社員から『あの人に売り方を聞いてこい』って言われたんです。」
(え〜、スポットで来た店舗で、しかも初対面の社員さんに売り方を教えるなんて……)
その日は派遣会社の指示で、ある家電量販店に午後から5時間ほど販売業務で入っていました。
たまたま調子が良く、商品を次々と売り、最後には他社の関連商品(約20万円)まで販売していました。
声をかけてきた店舗社員さんは、一見するとコミュニケーションが苦手そうな雰囲気。
(あ〜、なるほど、そういうことね。)
「こちらの店舗には今日1日だけのスポットで来ているんですよ。
だから、私が教えることは特にないと思うんですが……。」
そう言いつつも、今までの経験をもとに販売に役立つ考え方やトークをできるだけ分かりやすく伝えました。
社員さんは一生懸命メモを取りながら、真剣に聞いていましたね。
「ありがとうございます!」
実は普通の販売員
種明かしをすると、実は私は至って普通の販売員
なんです。
では、なぜこの日は商品がバンバン売れたのか?
理由は単純で、その店舗がショッピングモールに併設されていて、集客が多かったから。
ひっきりなしにお客様が訪れ、接客の回数が増えた結果、売上も伸びたんですね。
一方、私の普段のレギュラー店舗では、そもそもお客様の数が少なく、担当コーナーに来るのは1日7時間いても 3〜5人程度。
限られたお客様に対して、いかに購入につなげるかを常に考えていました。
結果として、この日は普通の販売員である私でも バンバン(笑)売ることができた というわけです。
「売る販売員」ではないけれど…
もちろん、この日売れたからといって、自分が「売る販売員」だとは思っていません。
でも、やっぱりたくさん売れた日は嬉しいですね。
世の中には「販売日本一」とか「カリスマ販売員」といった本やYouTube動画がたくさんありますが、
正直なところ、内容は自慢話のように感じることが多く、「それはあなただからできたんでしょ」と思ってしまいます。
実際、近年では「日本一」や「カリスマ」を冠する書籍は売れにくくなっているそうです。
その理由も、「それはあなただからできたんでしょ」と読者が感じてしまうから。
でも、どうせなら「日本一」や「カリスマ」にはなれなくても、少しでも近づきたい と思いませんか?
そのための第一歩は、まず 【普通の販売員】になること。
この基本がしっかりできていれば、環境次第でバンバン売れる日がやってくるかもしれませんよ!



