「割れた引き出しの取手を交換できますか・・・?」
「土岐さん、うちにある重たい座卓を見てくれませんか。」
「30年くらい前に、親父が買ってくれたんですが、天板にかなりキズがつきました。」
「脚の取り付けも、ぐらぐらで怖いんです。」
こんなお問い合わせを、新居浜市・K様よりいただきました。
さっそく訪問してお話を聞かせていただき、塗装修理のご依頼をいただきました。
塗装修理前/「この写真は、お預かりした杉の一枚板座卓です。」
永く使われた座卓天板には、大小さまざまなキズがありました。
もともと針葉樹の杉は、やわらかい材料ですので、たくさんのキズがつくのは自然なことでも有ります。
塗装修理中①/初めの作業は、天板の素地調整(研磨作業)
初めに、天板から脚を取り外して、動力機械のレベルサンダーにて、天板表面を研磨していきました。
天板表面の杉の木目が、とってもきれいです。
塗装作業の仕上がりは、この素地調整作業にかかっています。
どんなに高級な塗料を使っても、素地調整がきれいにできてないと、きれいに仕上がりません。
塗装修理中②/下地着色~下塗り
天板を塗装室へ移動させて、下地着色の上、下塗りとしてポリシーラーを拭きつけていきました。
杉や松、檜などの針葉樹に、ウレタン塗装をする時は、“あく” や “やに” を抑えるために、ポリシーラーを下塗りとして使っています。
塗装修理中③/中塗り~上塗り
続いて、サンディングシーラー → 補色 → ウレタンフラットと作業していきました。
塗装作業で大切なことは、1回の拭き付けの完全乾燥後、♯400の研磨紙で軽く研磨することです。
塗装修理中④/調整作業と組み立て作業
塗装作業が終わると、3~7日くらい匂いを飛ばすために、養生期間をとった上で、木工作業室に移動させました。
ここで、緩んでぐらぐらだった脚の取り付けを調整しながら、取り付けしました。
塗装修理後/「お座敷にお届けしました。」
畳を新調されてとってもきれいな和室の真ん中に、修理作業させていただいた、杉の一枚板座卓を設置させていただきました。
「とってもよい雰囲気です・・・。」
脚元には、座卓専用座布団も用意していましたので、新しい畳を傷めることも少なくなると思います。
K様、ご依頼いただき、写真撮影にもご協力いただきありがとうございました。土岐泰弘
当店の家具修理は、8割が他店様購入家具です。
「買った店に修理の相談をしたら、買い替えを勧められた・・・。」
「買った店が、もう無いんです・・・。」
と言われてのお問い合わせが多くなりました。
当店が、修理作業をしている家具は、8割が他店様購入家具です。
どんな事情の家具も、「直る可能性がある。」と判断した家具は、できる限りの仕事をしています。
「家具で困っている。」という方がおられましたら、お気軽にお問い合わせください。よろしくお願いします。
最後までお読みいただきありがとうございました。土岐泰弘