腕時計物語
さて、第4回のコラムですが、高級時計についてお話したいと思います。
皆さんは高級時計というと、どちらのメーカー名を思い浮かべますか??
やはり、ロレックス、カルティエ、オメガ、ブルガリ等でしょうか。
時計業界には、「マニファクチュール」という言葉があります。
この言葉の意味を調べてみますと、
「時計業界でムーブメント(時計の機械)から自社一貫製造するメーカーを指す用語。
原語はフランス語の"Manufacture d'horlogerie"。」
とあります。
*Manufacture・・・工場
*horlogerie・・・時計を作る
皆様が知っている高級メーカーでも、ムーブメント自社一貫製造するブランドは、なかなか
ありません。
ロレックスでも複雑な構造となるクロノグラフムーブメントは近年まで他社製造のものを
使っていました。
もちろん、マニファクチュールでないメーカーが、高級ブランドには当てはまらない
というわけではありませんが、
時計製造の本場スイスでは、一人の時計技師が一から全てを作り出したメーカーが数多く
ありますので、今日はその一部をご紹介いたいと思います。
「ピエール・クンツ」 http://www.pierrekunz.jp/
ピエールクンツは、レトログラードの魔術師、機械式時計の鬼才と言われる。 2003年にブランドを立ち上げ、フランクミュラーと同じウォッチランドの一角に工房を構える。ピエールクンツ独自の創造術で、全モデルにレトログラードを採用。
「ウブロ」 http://www.hublot.com/jp/
ウブロは、1979年にスイスのニヨンで、イタリア人のカルロ・クロッコ氏が創業。ウブロとはフランス語で、舷窓を意味し、独特のベゼルが象徴。高級時計に初めてラバーストラップ採用したのもウブロで、スイス時計業界の固定概念を完全に打ち破る。ウブロは、ギリシャ・スウェーデン王室にも顧客を持ち、王の時計と呼ばれる一方、イタリアやラテン系の国で、絶大な人気を誇る。近年では斬新なデザインのスポーツモデルで一気に知名度をあげる。
「ランゲ&ゾーネ」 http://www.alange-soehne.com/cms/ja/index.html
ランゲ&ゾーネは、ドイツ高級機械式時計の最高峰。1845年、A.ランゲがグラスヒュッテに会社を興し、ドイツ皇族をも顧客にもつ地位を確立しながらも、ランゲ工場が戦争の被害を受け一時姿を消す。東西ドイツ統一後、A.ランゲの曾孫ウォルター・ランゲにより、ランゲ&ゾーネとして再興。
「オーデマピゲ」 http://www.audemarspiguet-ginza.jp/
オーデマピゲ(オーデマピゲマニュファクチュール)は、ジュール・オーデマと、エドワール・ピゲにより1875年に創業される。 また、オーデマピゲの基本理念「伝統・卓越性・大胆さ」をもとに、手巻きトゥールビヨン、女性用のミニッツリピーターなど、オーデマピゲは記録的な数の「世界初」を生み出し、高級時計の歴史における金字塔となっている。
上記は、一人の時計技師が一から全てを作り出したメーカーの一部ですが、私の個人的な趣味も
含めてご紹介いたしました。
まだまだ世界には天才的な時計技師が日々誕生しています。
いつかは、「ものづくりの国ニッポン」にも、世界に誇れる天才時計技師が、誕生するかもしれませんね。
少しでも、皆様の暮らしのお役に立てれば幸いです。
それでは、また、次回コラムでお会いしましょう。