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失敗しない投資マンションの立地とは。

小川哲也

小川哲也

テーマ:不動産投資

先日、投資マンションについてのセミナーを行いました。株式会社木下不動産が開催するセミナーなので、参加された方々は見込客の方や何らかの関係がある方だと思います。
みなさん、熱心に聴講頂き、やや時間が延長してしまいましたが、概要的なことはお伝えできたかと存じます。
その中で、投資マンションを選ぶ際の立地について述べたのですが、ここではもう少し詳しく述べてみたいと思います。
そもそも、不動産にはリスクが伴います。東京都心3区の一等地であっても、大地震等のリスクが伴います。そのために新耐震基準で建てられた建物が最低条件だと思いますが、一定の物的損失額を考慮する指標もございます。(予想最大損失額=PML)

それはそれで不動産投資をするしないの判断根拠になりますし、同じ建物でも立地によってはPML値が異なってくるため、そのための立地特性もございますが、ここでは、お話を都心部に限定するため、災害リスクの条件はほぼ同一と仮定してお話させて頂きます。(災害リスクを知りたい方は、地盤の概要、ハザードマップ関連はネットで調べることができます。なおPML値はエンジニアリングレポートの調査項目として調査されたり、損保会社等の専門家が調査するもので、物件によっては分からないケースも多いかと思います)


前提1. 投資マンションはワンルームマンション


さて、投資マンションは一般的にワンルームマンションが基本です。一番需要がありますし、一棟で考えた場合の稼働率はワンルームマンションが一番安定しております。専有面積が大きいと、一つ空きが出ただけで、結構な空室率となってしまいますので、その面でもワンルームマンションはリスクが低めです。確かに入替は頻繁になりますが、賃貸マーケットにおいては需要が高いですし、多くの物件を評価しておりますが、やはりワンルームの稼働が一番安定していると思います。
よって、投資マンション=ワンルームマンションとしてお話させて頂きます。
ワンルームマンションは単身者が住むマンションと考えるのが普通です。
単身者は、学生、若いサラリーマン、OL等が中心ではありますが、最近では晩婚化等が進んだり、離婚、配偶者との死別、高齢者の一人暮らし、外国人等その属性の種類は多岐に渡ってきています。


前提2. ワンルームマンションは都区部に限る


もう一つ前提がございます。それは、投資マンションは基本的に東京都区部に限ると考えておりますので、ここでは東京都区分に限定させて頂きます。もちろん、吉祥寺や武蔵小杉、千葉県では本八幡や船橋等、東京都区部以外でも優良な地域はあるのですが、そのような地域はここでは例外的エリアとお考えて頂きたいと思います。
では、東京都区部に限定する根拠の一つとして、人口減の影響について東京都作成の資料を見て頂きます。




これは緑色の実線を見て頂きたいのですが、その頂点は2030年の979万人です。ただし、現在の水準を2015年としますと、その水準は2045年まで続くことになります。ちなみに全国の動向としては、2010年から下落する一方となっております。多摩、島しょについても2020年を頂点にして下落して、現在の水準を維持できるのは2025年までとなっており、もう10年を切っている状況(あくまで予測ですが)となっています。
もう一つ、ワンルームマンションを前提としてお話しておりますので、世帯数の推移が重要になります。同じく東京都作成の資料を見ますと以下の通りです。




これは、東京都全体のグラフとなってしまっておりますので、都区部だけに比較すればややコンサバな資料となっていると判断できます。この中から単身者の世帯数のピークを見ると、2035年の346万人となっております。ただし、現在の水準を2015年としますとその水準は2050年を超えるあたりまでキープできることになります。
ここで言いたいことは二つございます。

1.確かに人口減は深刻ですが、都区部の世帯数は2050年まではキープできそう。
2.ただし、それは都区部に限るのが原則。

では、都区部においてはどんな立地がいいのでしょうか。ここでは、反面モデルとしてやめておいた方がいい立地を記載してみます。



こんな立地のワンルームマンションは嫌だ





1.駅から7分以上歩く、バス便等は論外
理想を言えば徒歩5分以内ですが、なかなか物件を探すのも苦労しそうですので、7分未満を目安に探しましょう。賃借人はまず徒歩何分かをチェックします。

2.駅は支線の駅である。
線路は本線の駅をお薦めします。支線では駅から近くても人気薄なケースが多いです。ただし、支線であっても駅前の商業施設等が充実している場合は、穴場となり得ることがあります。(物件価格が低い割りに稼働が安定する等)

3.近くにコンビニやスーパーがない。
駅から物件までの間に、コンビニがあることが必須です。できればメジャーなコンビニが複数あることが理想です。大手スーパーがあったらより理想的です。下町の勢いのある商店街も人気のポイントになります。

4.人口が減っている地域
都区部においても人口や世帯数が減っているエリアがあるかもしれません。希望の物件があれば、該当する区役所や東京都のホームページ等の統計情報で調べてみましょう。

5.風俗街のような地域、反社会的勢力の方々がいる地域
いくら便利でも、一般の方が借りる場合、風俗街のようなエリアは敬遠します。また、反社会的勢力の方々についても敬遠しますよね。当たり前のことですが、一応挙げておきました。他には、新興宗教の方々が集まる場所が近い、ホームレスの方々が多いエリア等が挙げられます。

6.夜間に人通りが少ない裏通りにあるような物件
特に女性が夜間に一人で歩くには怖いと感じるような人通りの少ない街路に面する物件は不利になりますね。賃貸の場合、通り沿いで多少煩くても危険を感じるような立地よりは良いでしょう。

7.幹線道路沿い、線路沿いの物件
6で狭くて暗い街路はダメと言っておりますが、国道のような道路沿いや線路沿いの物件は出来れば避けたいですね。窓を閉めていればあまり問題はない場合も多いですが、第一印象で敬遠されがちなため賃料にも響いてきます。その他、嫌悪施設としては、斎場、墓地等も挙げられますね。

8.空室率が上昇しているエリアの物件
例えば
http://toushi.homes.co.jp/owner/tokyo/
等で定期的に空室率のチェックを行い、期間で比較して空室率が極端に上昇していないエリアを選びたいです。ただし、上記のような指標はそのエリアの全体的な指標のため、単独の数値自体がその物件に直接結びつかないことも多くあります。大事なのは期間で比較して、空室率が上昇しているかどうかを知ることです。

9.最寄駅までの間に急な坂がある。
できれば平坦な地勢が好ましいですね。坂があってはいけないという訳ではありませんが、あまり急な坂は上りも下りも大変なので、気に留める必要がありますね。

以上、9個の「こんなワンルームマンションは嫌だ」をお伝えしました。一つでも当てはまる場合は注意が必要ですので、具体的にほしいマンションがありましたらチェックしてみて下さい。
前段で、災害リスクは一定として考慮しないと述べましたが、一つだけ簡単に調査できることがありますので、これは知っておいてください。
それは、物件が所在する土地のハザードマップを確認することです。ネットで確認できますし、よく分からなければ役所に連絡してもらえば詳しくお話も聞けると思います。

まとめ
不動産の投資をするのであれば、東京都区内のワンルームマンションが基本です。その中でも立地に着目すると、上記の「こんなワンルームマンションは嫌だ」に該当しないものを選択すべきと考えます。
個別具体的な物件でご相談があれば遠慮なくご一報下さい。初回電話相談は無料になっております。

おがわアセットカウンセル 小川まで 電話:04-7136-2153
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小川哲也
専門家

小川哲也(不動産鑑定士)

おがわアセットカウンセル株式会社

不動産コンサルティング会社、デベロッパーでの実務が豊富な不動産鑑定士。相続における借地権・底地の問題に強い。また、証券化案件の豊富な実績から、実態に即した価格や計画の提示で、投資判断をサポート。

小川哲也プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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