コロナ禍の”迷いが晴れる“稲盛名言録 <浦安・市川の中小企業支援コラム>
“激動の時代だからこそ日本人の原点に学べ!”と、プレジデント3月号は、三綱領(所期奉公<公に尽くす>・処事光明<フェアに徹する>・立業貿易<グローバルな視野>)を掲げ王道を歩む常勝財閥・三菱を大特集した。
その中から、政府の規制改革推進会議議長も務める小林会長の卓見を、以下要約抜粋。
脱炭素というのは誤った表現だ
グリーントランスフォーメーション(GX:脱炭素化等による環境変革)が叫ばれていますが、まず、脱炭素というのは誤った表現だと言いたい。CO2は悪者でも何でもありません。植物はCO2を使って初めて生きられる。そして炭化水素をエネルギー源にしてまたCO2を出す。つまり、植物と動物でCO2の循環を繰り返す輪廻の世界です。元々、大気中のCO2濃度は280PPMでバランスがとれていたのに、産業革命以降、石炭や石油を大量に燃やし続けて、410PPMになってしまった。元のバランスを取り戻すことが必要で、その意味では循環炭素と呼ぶべきなのです。
GXは、日本企業にとっては、チャンス
今、社会から求められている変革は二つです。一つはDX(デジタルトランスフォーメーション)、もう一つがGXです。こうした社会からの要請に応えるためには、企業は事業ポートフォリオ(事業の最適組み合わせ)を変革しなければいけない。いわば、“DX+GX =PX”ですね。経営者はこの公式を念頭に置いて経営にドライブを掛けるべきです。日本企業にとっては、チャンスです。GAFAMの去年の時価総額はついに700兆円を超えました。一方、日本の一部上場企業3800社の合計が650兆円。米国の5社に負けています。何故、こんなに差がついたかというと、リアルではないバーチャルの部分がビジネスで重みを持って来たからです。インターネットやソフトウェア、或いは,無形固定資産、知的財産といってもいい。そうした“重さのない経済”の世界で日本は勝てなかった。然し、炭素はリアルの世界です。トンやキログラムといったオーダーで製品を作る“重さのある経済”で、カーボンニュートラルをどう実現するか。GXを巧くやれば、時価総額が上がる可能性が十分あると思います。
社会貢献がこれからのテーマ
今、世界は格差が激しくて、下手をすると1%の人が富の99%を握ってしまいます。これを自由主義社会、資本主義社会の中でどう是正していくか。本当はGDPではなく、人の幸せを測れるような新しい指標を作らなきゃいけない。それと環境問題に苛まれる地球をどう救うのか。この二つが21世紀に解くべき問題なのです。グローバルな視野で所期奉公(社会への貢献)を求める三菱の綱領は先進的な思想だと思います。
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