佳境に入ったマイナンバー取得  <浦安・市川の中小企業私怨コラム>

和泉俊郎

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法定調書の提出期限の1月末へ向け、マイナンバー取得が佳境に入っています。給与所得者については1年前の平成28年分の扶養控除等申告書提出時にほぼ取得が完了していますが、専門家報酬や地代家賃等に係わる支払調書については、今が佳境で、法人や個人事業者はマイナンバー取得に駆け回っている状況です。

大家さんはマイナンバー拒否が目立つ

マイナバー制度は、支払う側には、受領者を本人確認の上、マイナンバーを取得する義務を課していますが、一方、受け取る側には提供義務が無いという片務的な制度で、円滑な遂行が出来るか懸念されていましたが、やはり、スムースには行っていません。特に、地代家賃を受け取る大家さんはマイナンバーの提供を拒むケースが多くあります。その場合、法人や個人事業者は提供を受けることが出来なかった理由を記録として残す義務があり、対応を複雑にしています。

専門家報酬で5万円以下の者からマイナンバーを取得すると法律違反

弁護士や税理士等に対する報酬、作家や画家に対する原稿料や画料、講演料、翻訳料、通訳報酬等については、同一人に対するその年中の支払金額の合計額が5万円以下である場合、税務署への提出義務がないため、マイナンバーを取得すると、法律違反となります。マインバーは現時点では、税務署・市区町村や社会保険事務所へ提出する書類だけに記載を要請されるもので、提出義務がないのに、取得することは出来ないのです。

年間30万円以下の給与は給与支払報告書の提出義務無し

原則として、給与支払報告書にもマイナンバーの記載が必要ですが、年間支給額が30万円以下の場合、給与支払報告書の提出義務はありません。このことは、地方税法317条の6の3項の但書に明記されています。従って、アルバイトやパートで30万円以下の方から、マイナバーを取得した場合、これも法律違反となります。偽りその他不正の手段によりマイナンバーカードを取得したとみなされる場合、6ヶ月以下の懲役又は50万円以下の罰金が課せられる可能性があります。



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