考え続けて局面を打開する!  <浦安市川の中小企業支援コラム>

和泉俊郎

和泉俊郎

「築地銀だこ」でブレークする前、飲食店経営に失敗した経歴もある苦労人佐瀬社長が、日経トップリーダ6月号等で、どこの業界にもある悪しき常識を覆し、局面を打開するための知恵を披露しています。以下要約抜粋して紹介致します。

何処の業界にもある悪しき常識

たこ焼き業界にも悪しき常識があって、関東では売れない、気温が高い夏は売れない等です。でも、私は、こうした悪しき常識は知恵さえ出せば覆せると考えています。たこ焼きは基本的におやつとして買う需要が高いのですが、夏のおやつの時間は炎天下でとても買う気になれない。夏場の売上げが減るのは考えてみれば当然です。サイドメニューでかき氷を売るなどの工夫はしてきましたが、根本的な解決にはなりませんでした。

常にアンテナを張って考えれば、ときめく刻が来る!

夏場の売上げを何とかしたい。昼に売れないのなら、昼より涼しい夜に売れば良い?効果的な売り方は?こうしたことをずっと考えてきました。そんな時、サントリーから「ハイボールを拡販したいのだが、何かコラボレーション出来ないか」との提案を受け、この時ピンと来ました。

常にアンテナを張って問題を解決しようと考えていると、解決のヒントに出会った瞬間にインスピレーションが湧きます。私はこれを「ときめく」と表現しています。私はこのときめきがあると、忘れないうちに直ぐノートにメモします。そして、発想を広げようと更に深掘りします。つまり、たこ焼をおやつとしてではなく、酒のつまみとして提供すれば夜売れる。しかも、冷たいハイボールとセットなら食欲も進むと考え、実行に移したところ、巧く行ったのです。ときめいた時、構想段階で敢えて周囲に話すことも大切です。周囲に話そうとするとより深く考えようとしますから考えが整理されてくるのです。

必死に考え行動し、粘り強く対応することが大事

悪しき常識の裏には、思考停止の罠が潜んでいると私は思います。その罠から脱却  するには、常識を疑って考えてみる。そして、アイデアを試して結果を見て、次の 打ち手を考える。この粘り強さが必要になります。

海外の店舗を担当している社員が 何名かいますが、彼らは言葉も何もわからないまま現地に飛び込んで、タコの仕入れから物流の手配、現地スタッフの採用まで、目の前の仕事を一つ一つクリアして大きな成長を遂げました。そのような厳しい環境で頑張れたのも、海外で「築地銀だこ」をやってみたいという強い夢をもち続け、局面打開の為に必死に考え行動し、粘り強く対応したからです。どんな逆境でも知恵を出し続ければ解決策はあります。


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