喋らない営業の極意!   <浦安市川の中小企業支援コラム>

和泉俊郎

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「説得型プッシュ営業」から、「相手の本音を聞き取り解決策を示す提案型営業」へと時代が変わったと云われますが、プレジデント4月号は、喋らない営業で幾多の契約を受注し、社長にまで上り詰めた京セラの山口社長を取り上げています。その喋らない営業の極意を、以下要約抜粋して紹介させて頂きます。

聞くのが75%で話すのは25%

実は人と話すので余り好きではありません。相手との心理的な距離を縮めたいと思ったときも、必要最低限のことしか話さず、むしろ、相手の話を良く聞くよう心掛けています。お互いビジネスで会っているのだし、相手には言いたいことがある。だから、それを巧く聞く聞くのが75%、話すのは25%です。聞くというのは、相手の立場に立つことなんですね。何かして欲しいことがあるのか、何か苦情や不平があるのか。それを聞いて対処するというスタンスを取ると、相手との距離はぐっと近づきます。

“間”を恐れない!

本当にいうべきことは言わなければなりませんが、世間話が出来ないとか、雑談の話題が見付けられないといったことは気にしなくて良いのです。時々、会話の中で“間”が空きますね。私は“間”を恐れないと決めているんです。目上の偉い人とお話していても、会話が途切れたら途切れたままにしておく。沈黙が続いたとしても、ほんの数十秒位なんですよ。イソップ物語の「北風と太陽」と同じです。一方的にこちらから喋り続け、勢いに任せて相手のコートを脱がせようとしなくても、じっくり話を聞いて、“間”を空けていると、相手の方から、上着を一枚脱ぎながら「ところで...」と切り出してくる。そこまで、我慢しなければ駄目なんです。

相手が買わない理由をなくす

営業の秘訣は「相手が買わない理由をなくすこと」です。相手の話を聞きながら、買ってくれない理由をひとつひとつ潰していく。そして最終的に当社製品の性能と価格の取引条件に落とし込んでいくのです。色んな問題が起こってお詫びに伺ったとしても、最後には必ず一言「注文を下さい」とお願いする。「問題を起こしておいて、注文をくれだなんて、よく言えるな」と更に怒られても、「どうしたら注文を頂けすか」と買わない理由を聞き出す。無茶なことと思われるかも知れませんが、私はそうして来たし、社員にも同じことを求めています。新規取引には4・5年の営業が必要なこともありますから、経営者の姿勢等を見て、「このメーカーはこれから伸びる」と見当をつける、この「見極める力」が重要になるでしょう。


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