令和6年度税制改正大綱 賃上げ促進税制の改正 <浦安市川の中小企業支援コラム>
出張時、個人事業主には旅費日当は支払えませんが、法人は旅費日当規定に基づき、旅費・ホテル代のみならず、誰に対しても旅費日当を支払うことが出来ます。
旅費日当の不思議
その旅費日当は、旅費日当規定さえ作れば、領収書や請求書等の証拠書類無しで、法人税法上も損金が認められ、消費税法上も、仕入税額控除が認められています。消費税法上、仕入税額控除が認めらる為には、原則として、下記の(1)及び(2)の要件を満たす必要があります。
(1)下記事項が記載された帳簿を保存すること
1 課税仕入れの相手方の氏名又は名称
2 課税仕入れを行った年月日
3 課税仕入れに係る資産又は役務の内容
4 課税仕入れに係る支払対価の額
(2)下記事項が記載された請求書等(領収書・納品書等)を保存すること
1 書類の作成者の氏名又は名称
2 課税資産の譲渡等を行った年月日(まとめ記載の場合にはその一定期間)
3 課税資産の譲渡等に係る資産又は役務の内容
4 課税資産の譲渡等の対価の額
5 書類の交付を受ける事業者の氏名又は名称
然しながら、旅費日当については請求書等は不要のまま、仕入税額控除が認められるのです。旅費日当は、お役人の悪しき慣習がそのまま残っているもので、本来なら給与として受給者が課税され、消費税法上も対外的な証拠書類がない以上、仕入税額控除は認めないとするのが妥当です。
軽減税率でインボイス方式が導入されたら
安倍首相は、選挙に強い公明党に配慮し、同党の最大公約である消費税の軽減税率の導入の為、軽減税率に反対の野田税制調査会会長を更迭しました。これで軽減税率導入はほぼ確定し、現在は、軽減税率の対象をどうするか、また、消費税額の計算方式として、ヨーロッパ等が実施しているインボイス方式(仕入税額控除はインボイスに記載された金額のみ)とするか、それ以外の簡易方式(請求書に複数税率を記載する案等)にするかが検討されています。
仮に、インボイス方式となった場合、インボイスのない旅費日当の仕入税額控除が、例外として認められるのか否か注目されるところです。
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