令和6年度税制改正大綱 賃上げ促進税制の改正 <浦安市川の中小企業支援コラム>
今年から基礎控除が大幅に引き下げられ、これまでは相続税を納める人は全体の5%程度だったのですが、地価の高い都会では倍以上に増えると予測されています。
税務署は相談者が増加し対応しきれないため、税理士会に協力を求め、税理士会も相談日を増やして対応していますが、実際の申告に際しての最大の難関は、やはり、土地の評価かと思います。
私が取り扱った事案ですが、マンションの土地(実際は敷地権)は複数の地番で構成されることが多く、全体図の把握が困難な事例があります。管理組合もこれまでは、相続税の申告が必要な居住者が少なかったためか、当初はそのようなものは見当たらないとの対応でした。法務局には各地番の公図や地積測量図はあったものの、全体が分かる資料は、やはりありませんでした。
そこで、各地番の地積測量図を繋ぎ合わせる作業に着手しました。各地番の地積測量図の縮尺が250分の1、500分の1,1000分の1に分かれていた為、この縮尺の統一から入りましたが、なかなか大変な手間暇が掛かりました。その完成とほぼ同じ頃、納税者の方から「管理組合から全体の地積測量図を手に入れた」と連絡があり、安堵しました。折角作った合成図はかなりの確度で地積測量図に一致していましたから、万が一、地積測量図が入手出来なかったとしても、この合成図で土地評価をしても良かったと思います。
該当の土地は二つの路線に接しており、加算調整が必要なのですが、一方、かなりの不整形(真四角や長方形ではないこと)でしたから、各種の減額の為の調整計算を駆使した結果、単純に 「路線価x地積」 で評価した金額よりも、二十数パーセント評価を下げることが出来ました。
また、過去3年間の通帳を拝見し、大きな金額の移動についてお尋ねし、申告に影響を与えるような資産購入や贈与等ではないか確認して行きますが、その過程で、納税者が亡くなられた方へ資金的な立替をされていた事実が分かり、債務控除(相続財産をその分減らします)が出来ました。
このように、税の専門家である税理士は納税者の立場に立って、後で税務署からとやかく言われないよう(税務調査を受けなくて済むよう)、適正な申告のために助言をしながら、申告書を作成します。今回の事例では、土地評価の減額と債務控除により、相続財産の0.5%の税理士報酬は十分にお釣りが来たと思います。
仮に、お釣りが来る程ではないにしても、安心して申告が出来ますから、相続財産の0.5%程度の支払いで済むのですから、相続税の申告は、税の専門家である税理士に依頼されることを、お勧め致します。
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