令和6年度税制改正大綱 賃上げ促進税制の改正 <浦安市川の中小企業支援コラム>
配偶者の年間所得が38万円(給与収入が103万円)以下の場合、所得税で38万円、住民税で33万円を課税所得から差し引く配偶者控除制度が、来年度税制改正で見直される可能性が高くなりました。
改正の背景
配偶者控除は家事を担う専業主婦の役割を重視して1961年に創設されましたが、当時、女性は就業せず家事をするのが主流でした。然しながら、その後、女性の社会進出が進み、1980年には専業主婦世帯が1,114万世帯であったのに対し、2013年には745万世帯と約4百万世帯も減少、一方、共働き世帯は614万世帯から1,065万世帯へと73%も増加し、今の時代にそぐわないとの批判にさらされてきました。
改正案のポイント
「103万円の壁」と称されるように、配偶者控除を意識して、女性が就労時間を意識的に抑えるケースが目立つことから、女性が働きやすい制度に改め、共働きの子育て世帯を後押しする為、「女性活躍」の目玉政策として、夫婦単位の控除制度(仮称:夫婦控除)を創設する案を検討しています。
夫婦の合計所得で控除額を計算し、夫婦の内所得の高い方から一定額を控除出来る制度で、この案によると、妻がフルタイムで働く世帯にも一律に適用されるため、仕事の時間を制限する必要が少なくなり、適用対象者は現在の1,400万世帯よりも大幅に増える見込みです。一方、高所得の世帯には控除額を縮小したり適用外にしたりする所得制限も検討し、年6,000億円の減税規模は変えない意向です。
今後の改正スケジュール
6月にもまとめる経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)に方向性を明記し、政府税調が具体案を詰め、12月に公表される平成28年度税制改正大綱に盛り込み、来年1月召集の通常国会で関連法案を成立させる予定ですが、新制度の適用は、平成29年1月からとなる見通しです。
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