令和6年度税制改正大綱 賃上げ促進税制の改正 <浦安市川の中小企業支援コラム>
確定申告シーズンも折り返し点を通過しました。
毎年このシーズンは様々な驚きがあるのですが、「不動産所得は初めが肝心」と痛切に感じた事例を以下紹介致します。
平成23年に中古アパートを購入され、平成23年と24年は物件を購入した不動産業者が紹介してくれた税理士資格の無い人に決算申告を依頼していたのですが、以下の点で過去の決算申告書に問題がありました。
1)購入時の契約書には土地と建物の区別がなく、一括で契約金額が記載されていたが、減価償却をすべき建物部分の金額の根拠が不明。
2)中古アパートにも係わらず、新設アパートに適用される耐用年数をもとに減価償却費の計算が行われていた。
減価償却費は、法人税法では納税者の申告額を以て償却額を認識しますが、所得税法では納税者の申告内容に係わらず税法計算上の金額が強制的に適用される「強制償却」制度となっていて、過去の申告がどうであれ、該当年においては正しい金額で決算申告を行う必要があります。
このような場合、土地と建物を合理的に計算する必要があるのですが、①不動産鑑定士に評価してもらう方法、②当時土地と建物の固定資産税評価額で案分計算する方法、③建物の固定新税評価額は経年が大きいと時価を反映しない傾向があることから、まず土地部分を路線価で時価計算し、残額を建物部分とする方法等がありますが、①の場合、時間もコストも掛かりますから、どれがもっとも現実的で合理的かは難しいところです。
今回の場合、②で計算しましたが、結果として約百万円も減価償却費が増加しました。過去二年分は「更正の請求」で過去の税金を取り戻すことになりま。今回の事例で一番悪いのは、土地と建物部分を区別しない契約書を作った不動産業者です。売りっ放しで、本当にケシカランと思います。
自宅であっても、将来売却する場合、やはり減価償却計算をすることになりますから、購入時の契約者が土地と建物部分を区別出来るものとなっているかどうか一度チェックされることをお勧めします、なお、消費税の金額が記載されていれば、土地は消費税の課税はないので、逆算し建物部分を計算することが出来ます。
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