平成26年度税制改正 投資・創業促進税制編

和泉俊郎

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今年の株式市場は大きく下げて始まっていますが、株価2万円越えを予測する経営者が散見される中、政府は日本再興を目指し、昨年末、産業競争力強化法を成立させ、平成26年度税制改正においてベンチャー企業投資や創業を促進する為の税制を創設しています。今回は、その創設された投資等促進税制を以下にて取り上げたいと思います。

1)ベンチャー投資促進税制の創設

①企業が、産業競争力強化法の施行日(平成26年1月20日)から平成29年3月31日までの間に、同法に規定する特定新事業開拓投資事業計画について認定を受けた投資ファンドへ出資をし、且つ、同日からその投資ファンドの存続期間終了の日までの期間内(10年以内)において、その投資ファンドが、その認定された事業計画に従い同法に規定する新事業開拓事業者(ベンチャー企業)の株式等を取得した場合において、そのベンチャー企業の株式等の価格の低落による損失に備えるため、その投資ファンドが各事業年度末において有するその株式等の帳簿価額の合計額の80%以下の金額を、出資持ち分に応じ、新事業開拓事業者投資損失準備金として積み立てたときは、その積み立てた金額は、その各事業年度において損金算入できることとされます。
②この準備金は、その積み立てた事業年度の翌事業年度にその積み立てた金額の全額を取り崩して益金算入することになります<各事業年度末に洗替えする仕組み>。
(注)本税制は平成26年4月1日以後に終了する事業年度について適用されます。

2)創業促進のための登録免許税の税率軽減措置の創設

個人が、産業競争力強化法に規定する創業支援事業計画の認定を受けた市区町村において、同計画に記載された特定創業支援事業による支援を受け株式会社を設立をする場合、その設立の登記(平成26年1月20日から平成28年3月31日までの間に限る)に係わる登録免許税は資本金の0.7%(最低税額15万円)から0.35%(最低税額7万5千円)へ半減となります。


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