ニキビ
日本産科婦人科学会のホームページでは、「更年期障害の主な原因は卵胞ホルモン(エストロゲン)の低下で、これに年齢に伴う体の変化と精神・心理的な要因、社会文化的な環境因子が複合的に影響することで症状が出ると考えられています。」とあります。一方、漢方理論では、更年期障害は腎精(ホルモンと考えると良いでしょう)の消耗により生じる陰陽のバランスの不調が発症の原因と考えています。陰陽の不調にイライラや不安、心配などのストレスが加わると、さらに発症、悪化しやすくなります。また、陰陽のバランスが悪いと、通常よりもストレスを感じやすくなります。
「49才の女性、月経周期が不安定になりだしてから、のぼせ、めまい、瞼の痙攣、動悸、胸悶感などが時々おこる。普段から疲れやすく、肩こり、耳鳴、目の疲れなどがある。比較的、喉が渇きやすく、時々手足が火照る。」とのお話でした。
肝陽化風を生じていると考えて、抑肝散加芍薬黄連と杞菊地黄丸を服用していただきました。1ヶ月ほどで、のぼせ、めまい、瞼の痙攣などが軽減、現在も服用中ですが、ほとんどの症状は無くなり、お元気そうです。
更年期障害では、様々な不定愁訴がみられます。中でも、「肝陽化風」や「血虚生風」「陰虚風動」などの「内風」のパターンは、めまいや震え、痙攣などを発症させます。また、更年期障害のすべてのパターンに共通なのは腎精の不足が根本にあるということです。その点が、一般的な自律神経失調などと、大きく異ります。そのため、標治と本治を併行して行うこと(標本同治)が、必要であり、治療の早道となります。更年期は、次にくる新しい人生の節目のような時期です。
漢方を上手に使って、快適に乗り切りましょう。
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更年期障害の漢方治療
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