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菅谷伊佐央プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

家づくりに重要なお金の話その六~【バーチャル版】資金計画を立てるまで~

テーマ:☆家づくりに重要なお金の話☆

~【バーチャル版】資金計画を立てるまで~


計画が黒字になるまで何度もシミュレーションし直しましょう。



★現実に近いカタチの会話形式で資金計画の流れを掴む★

ここからは、資金計画を立てるまでがわかりやすくなるよう住宅会社とお客様との対話形式で

バーチャル資金計画をお見せしていこうと思います。

お客様の設定は、家賃が月10万円の賃貸マンションに住む4人家族。

夫が35歳で、年収手取り400万円の会社員。

31歳の妻は専業主婦。5歳と3歳のお子さんがいます。

頭金が600万円ほど貯まったので、子どもたちが大きくなる前にマイホームを

建てたいと考えましたが、家づくりについては何もわかりません。

そこで、最近家を建てた近所の知人から評判を聞いて、弊社に相談にいらっしゃいました。


★1回目の打ち合わせ:住宅ローンの基礎知識★

菅谷(以下、菅)「どのようなことをご確認したいのですか?」

夫「まずは住宅ローンが心配ですね。借りられる金額とか、支払っていけるのかとか」

菅「実は、何も知らないで金融機関の審査を受けると結構断られたりするんです」

夫「えっ! そうなんですか?」

菅「典型的なのは、ほかのローンがある場合です。たとえば金融会社が、月々の返済12万円までなら
返していけるだろうと判断したとして、その方が希望する住宅ローンにすると月の返済額が
10万円だったとします。しかも、頭金として貯金が500万円あると」

夫「それなら問題なく借りられそうですね」

菅「ところが、ここでクルマのローンが5万円×6カ月残っていたとすると、金融機関は住宅ローン
10万円+クルマのローン5万円=月々15万円の支払い、と考えて上限12万円を
超えるからと審査を落とすわけです」

夫「貯金が500万円もあるのに?」

菅「それでも落とされることが多いと思いますよ。ですからこの場合、頭金を減らしてでも貯金を
使ってクルマのローンをゼロにしておいたほうがいいんです」

妻「審査に通らなければ、元も子もないですものね」

菅「一度落ちてしまうと、ほかの金融機関は
『あそこの銀行に落とされたということは、何か事情があるんだろう』
と考えるので、たとえほかのローンをクリアにしてから審査を受けても落とされてしまいます。
ですから、最初の審査を気軽に受けてはいけないんです」

夫「審査の前に、ある程度勉強しておかないとまずいですね」

菅「変動金利と固定金利の違いとか、金利が1パーセント違うと月々の支払いが結構
違ってくるといったことは押さえておいたほうがいいと思います。それと、現在のように金利が
低いときは、頭金をじっくり貯めるよりも、ローンを組んで家づくりを始めてしまったほうがいいですよ。
頭金を貯めている間に金利が上がってしまうかもしれないし、実家暮らしでなければ家賃も
支払わないといけませんからね」

妻「どうせ建てるなら早く建てるべき、ということですね。でも、毎月住宅ローンを支払いますから、
当然家計はきびしくなりますよね?」

菅「実は、逆に生活が楽になることもあります。まず1つには、住宅ローン控除。国の方針では、
段階的に最大控除額が年々減る方向で話が進んでいるんですけど、ともかく税金の負担が
軽くなることはご存じでしょう。それと、住宅ローンを組むと、生命保険の支払い額が
軽くなるかもしれないんです」

(団体信用保険などについてひと通り説明)

妻「ムダな保障を減らせば月々の保険料も減らせるかもしれませんね。見直してみます」

夫「おっと、もうこんな時間か。再来週あたりにまた相談にきていいですか?」

菅「ぜひ、いらしてください。次回は、ライフプランと資金計画についてご一緒に
考えていきたいと思います。つきましては、家計簿はつけていらっしゃいますか?
つけていないなら、3カ月くらい前からの入出金を、振り返ってつけてきていただけますか?」

妻「わかりました。頑張ってやってみます」


★2~4回目の打ち合わせ:ライフプランと資金計画★

管「家計簿、書いてみていかがでしたか?」

妻「今までつけていなかったので気づきませんでしたが、結構ムダな支出があることが
わかって勉強になりました。それに、どうしても収入と支出が合わない月もあったり」

菅「全部ピッタリ合うっていうご家庭は、実は中々ないんですよ。まずは、毎月どのくらい
生活費がかかるのかをご理解いただければ十分です。では、生活費が掴めたところで
ここからライフプラン、そして毎月ラクに支払っていける住宅ローンがいくらなのかを
考えていき、貯金が黒字になるような計画を一緒に作っていきましょう」

(4回目の打ち合わせで、ようやく貯金が黒字になる計画が完成)

管「どうでしょう?この計画ならやっていけそうですよね」

夫「これで安心して家づくりを進められる自信がつきました。ありがとうございます」

妻「普段の生活費とライフイベントだけではなく、マイカー購入でも何年かごとに
大きな出費になるというのをうっかり忘れていました」

夫「希望の車種からはだいぶ下のグレードにさせられちゃいましたけどね(笑)」

管「クルマ好きのご主人にはお気の毒でしたけど、あくまでも日常生活でムリを
することなく住宅を建てるというのが基本なものですので、抑えられるところは抑えていきましょう」

このあと、間取りや土地の購入の話に入り見積もりが出され契約後に住宅の建築工事が始まる、

というのが大体の流れになります。

資金計画までのポイントは、住宅ローンの基本知識を身につけること。
(むやみに金融機関の事前審査を受けてはいけません)

そして何十年先の将来まで貯蓄が黒字になるまで何度もシミュレーションし直すことです。


↓過去のコラムはこちらから↓

家づくりに重要なお金の話その五

家づくりに重要なお金の話その四

家づくりに重要なお金の話その三

家づくりに重要なお金の話その二

家づくりに重要なお金の話その一

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菅谷伊佐央
専門家

菅谷伊佐央(一級建築士)

センターホーム 株式会社 菅谷工務店

資金の相談、設計から完成までトータルにお客様の家づくりをサポート。家づくりで失敗させないという強い決意と、お客さまの満足を第一に、地元ならではの「顔の見える家づくり」でどんな相談にもきめ細かく対応。

菅谷伊佐央プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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