住宅業界のわかりにくい常識その四~契約した会社と建てる人が別々~
~性能評価のしっかりした基準がない~
絶対に安全と言い切れる評価基準がないのが問題。
★一般の人にはわかりにくい住宅の性能★
あなたは、目の前にある家の性能が、どのくらい高いのかわかりますか?
グレード感が極端に違う2軒を比べたら、どちらがよさそうかはわかると思います。
でも、ワンランク・ツーランク違うだけの2軒を見比べても中々判別がつかないはず。
一方で、たとえばクルマなどはいわゆる3ナンバーのクルマよりも軽自動車の方が
ランクは下という風に明確にわかります。ですから、
「3ナンバー車を買うには予算が足りないから、室内が狭くはなるけどオプション装備を
充実させれば快適そうだし予算内におさまるから軽自動車でもいいや」
などと自分で考えられます。
★国の評価基準による安全性はあくまでも1つの目安★
クルマのように、家の性能も一般の方にもわかるようになっていると買いやすくなりますよね。
そうした目的で国により作られたのが、全国共通の評価基準・表示方法となる
【日本住宅性能評価基準】です。
日本住宅性能評価基準による性能評価は、国の指定機関で受けることになります。
これは、義務ではなく任意ですが、
「消費者の立場からすれば、受けたほうがいいですよ」
という住宅業界の方もいますし、標準で性能評価を受けている住宅会社もあるようです。
確かに、安心・安全な住宅であるとの1つの目安になるのは間違いありません。
でも、性能表示を出すのはあくまでも設計段階なので評価が高いから即安全とは
言い切れないんじゃないかな…、と私は思ってしまいます。
それに、評価の対象が、
①構造の安全 ②火災時の安全 ③劣化の軽減 ④維持管理への配慮 ⑤温熱環境
⑥空気環境 ⑦光・視環境 ⑧音環境 ⑨高齢者等の配慮 ⑩防犯
と10項目もあり、その全部をチェックするのはムダな気がします。
上下階の音がうるさくないかなんて、問題にしないという人もいるでしょうから。
もちろん、不安だから評価を受けたいという人もいるでしょうから否定するわけではありませんが、
申請1カ月以上、費用も10万円以上かかる、ということは覚えておいてください。
↓過去のコラムはこちらから
住宅業界のわかりにくい常識その六
住宅業界のわかりにくい常識その五
住宅業界のわかりにくい常識その四
住宅業界のわかりにくい常識その三
住宅業界のわかりにくい常識その二
住宅業界のわかりにくい常識その一
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