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佐々木博一

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佐々木博一(ささきひろかず) / 墓石・終活カウンセラー

お墓総合サポートサービス

コラム

オンライン法要について考えてみました

2021年10月1日

コラムカテゴリ:冠婚葬祭

コラムキーワード: 終活 いつからお墓お墓参り

オンラインで何かを行う。会議や仕事、セミナーや飲み会など。今では当たり前のように日常の中でオンラインを利用した催しが行われています。

以前から、SNSやYouTubeなどを利用してのLIVE配信やテレビ電話のような機能を使っている方も当然いらっしゃると思いますが、割とごく一部に限られていたように思います。
それが、このご時世(感染症対策など)、オンラインを利用しての催しは、一般的になってきているように思います。

このように広く一般的になってきているオンラインでの催しですが、オンラインを利用しての法要(法事)はいつ頃から始まったのでしょうか。

正直、誰がいつ最初に始めたのか?ということについては、よく知られていません。
あくまで私事になるのですが、2015年7月に、初めて弊社でオンラインでの五十回忌の法要を生配信させていただきました。埼玉県在住で八戸市に先祖のお墓がある方でした。

その時の住職が、地元の新聞社を呼んで、その様子を取材し記事にしていただくことになりました。数日後、ヤフーのトピックスに取り上げられ、直後に全国版のニュースやお盆の特集の取材依頼が数件飛び込んできました。その後も、「月刊住職」という専門誌にその様子を取り上げられることとなりました。



そのことから、2015年に弊社が日本で最初に始めたとは言えることではありませんが、その当時としては、かなり珍しく話題性のあったオンラインの活用ではなかったのではないかと思います。

今でこそ、オンラインの催しは珍しくなく、オンラインでの法要も全国の寺院でも取り入れられ、活用されるようになってきました。

では、2015年私がスタートした時のきっかけやその時の裏話を少し紹介したいと思います。

私がオンラインでの法要の生配信をやってみようと思ったきっかけは、高齢者施設で入居中の方からのご相談でした。「お墓参りへも行けず、法事にも参加できない。お寺で読経も聞きたいし、手を掌わせたい。」そのような声を実は何人からも聴きました。それがオンライン法要を始めるきっかけでした。

その当時は、今のように感染症もありませんでしたから、県外の方に対するサービスの提供は正直考えていませんでした。

このオンライン法要を実現するには、どうしても協力者が必要でした。それは、寺院の住職様です。お葬式は葬儀会社やホールなどで行われる機会が圧倒的に多くなっていますが、法事は寺院で行われることがこの地域では圧倒的に多いのです。

また、お葬式は不幸事が起きてから数日後に行われますが、法事は一カ月、またはそれ以上前から寺院に連絡して決まることがほとんどです。

以上のようなことから、オンラインでの法要をする場合、お寺の本堂からのライブ配信となり、法事の依頼を相談された際に、住職様からオンラインでの視聴が可能である旨のお話をしていただく必要があるのです。

私たち業者は、どこのご家庭が、いつ、どこで法要をされるのかを知ることが難しいという背景もあります。

ここで、オンライン法要を始める際の裏話を、こっそり教えたいと思います。

あるお寺に、オンライン法要のご説明に伺った時の話です。
そこのお寺は、HPも開設していて、お寺の行事なども情報配信していました。

私の説明の仕方が悪かったのだろうと思いますが、そのお寺のご住職様から言われたのは、
「うちではオンラインでの法要は必要ありません。参加できなければ参加しなければいい。」
「参加できる時を選んで法要をやるべき。ご供養するのなら、直接寺に来るべき。」

このような返答をいただいたのは、実はひとつのお寺だけではなかったのです。多少言葉の違いはありますが、ニュアンスはこんな感じでした。宗教的な捉え方は私には正直難しい部分もありますが、当時は否定的なお答えが多かったように思います。

そんな中でも、肯定的なご意見をくださり、協力していただけるお寺もありました。
そのお寺は今ではオンラインの回忌法要だけではなく、お盆のお施餓鬼やお寺の行事も生配信させていただいています。

こちらのお寺の住職様は、当時こんなことをおっしゃっていました。
「電話で連絡いただいて、回忌法要をお寺だけで行っているが、本当は参加してもらいたい。お布施だけ送ってもらっても…。」
「画面越しでも、一緒に手を掌わせてもらえるなら、オンラインを奨めてみよう。」
そうおっしゃっていただけました。

それがきっかけで、初めてオンラインで五十回忌の法要を行った際に新聞社の取材へとつながっていったのでした。



ライブ配信の直後、住職様がご依頼者様に連絡をされたようでした。住職様もやはり気になっていたのでしょう。
ご依頼者様は「声もよく聞こえていたし、本堂の様子も久しぶり見ることもできました。お願いしてよかった。気持ちがすっきりしました。」とおっしゃっていたそうで、住職様も、満足している様子でした。

県外(埼玉県)の方からのご依頼とその声で、高齢者施設の入居中の方々だけではなく、県外在住の方からのご依頼が、今後は主流になっていく、そんな気がしました。

最近では、弊社のHPを見て、直接オンラインでの配信のご相談が来ることもあります。
それでも、菩提寺に連絡確認すると、「当寺ではやってないから。」とお断りされるケースも少なくありません。

技術や機材が発達し、それを持っていたとしても、菩提寺の協力と理解がなければ、オンラインでの法要は難しいというのが、現状のように感じます。

法事やご供養を望む強い想いがあっても、現地(菩提寺)へ赴くことのできない方と、技術的にそれを叶えることができる方(業者他)、そしてその場を提供してくれる菩提寺の協力、それぞれがなければオンライン法要は成立しないのかもしれません。

実際には、業者に頼らず寺院独自でライブ配信をされている寺院も増えてきています。
これもまた、感染症対策がきっかけになっていることとは思いますが、高齢化、核家族化が進んでいる現代には、オンラインでの法要は、ご供養と同時に菩提寺と檀家をつなぐひとつの選択肢ではないかと思います。



ライフスタイル、時代の変化に伴い、ご供養の仕方は多様化してきています。
ご先祖様への変わらない想いとご供養のために、方法や手法は増えたり変化したりする必要はあるのかもしれませんね。

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