お墓掃除のポイントは

みなさんは、墓地、墓石のお掃除をした経験はありますか。

データがあるわけではありませんが、お掃除をしたことがある方は、結構多いのではないでしょうか。
お盆やお彼岸、命日や法事の前などに水拭きをされたり、草取りをしたり。

でも、その都度お掃除をする、それも毎年しているという方はどのくらいいるのでしょうか。
気が付いた時、お墓参りに行ったついでに、という方が多いのではないでしょうか。

今回は、お墓掃除のポイントについてお話したいと思います。

まず、お掃除をするタイミングですが、気が付いた時、何かのついでの時でいいと思います。
忙しい現代ですから、そのためにわざわざ時間を作ることも難しいと思います。
毎年でなくていいと思いますし、思い立った時で構わないと思います。

では、どのような清掃用具を使ってお掃除しているでしょうか。
タオル・たわし・スポンジ・草刈り鎌・ブラシ・水・洗剤、といったところでしょうか。
これだけ揃っていれば十分だと思います。

気を付けたいポイントは、その用具の素材や成分、その用具を使う場所です。
様々な素材のタオルが販売されていますが、お掃除の基本はやわらかい布製の物を使用するのが一番です。水もあまり汚れているよりは、当然ですがきれいな水の方がいいです。

たわしは、使う場所を制限してお使いになることをお奨めします。タオルで水拭きして汚れが落ちないからと言って、即たわしを使用するのは待ってください。
その石が磨いた黒の御影石なら、絶対使用しないでください。磨いている御影石をたわしでこすると、すり傷のような細い線がついてしまうことがあります。特に黒い石だと、それが目立ってしまいます。

たわしを使っても良い場所は、御影石でも磨いていない部分(削って加工しているような)。
基礎や外柵をコンクリート、またはコンクリートブロックを使用している墓地もみかけますが、コンクリート部分は問題なくお使いになれます。

タオルで水拭きして落ちる汚れは、石の表面に付着しているものなのですが、落ちない汚れは、シミになっていたり、かなり時間が経過していたりすることが多いので、水拭きして落ちない汚れは、専門知識がなければここは放置して次に進みましょう。


ブラシも同様です。彫刻した文字の中などの汚れや苔などを取り除くときは、ブラシは効果的です。ですが、ブラシも歯ブラシのような柔らかい素材の物を使用してください。


たわしと同じくらい最も気を付けたい掃除用具は、洗剤です。
洗剤については、お問い合わせをいただくこともあります。
よく聞かれる質問は「食器用洗剤や洗濯洗剤でもいいのでしょうか?」という質問です。
悪いとはいいません。ですが、そもそも汚れの成分が違っているので、汚れ落ちには限界があります。

そのような質問には「中性洗剤を使ってください。研磨剤が入っている洗剤は使用しないでください。」とお伝えしています。

お墓のお掃除を、お掃除のプロのような仕上げにするには、汚れやお掃除そのもの以上に、知っておいてほしいことがあります。それは、御影石など墓石に使用している石についての知識です。

ビフォー 
アフター  
一般的に墓石に使用される石は、簡単に傷がついてしまいます(目立たないものもありますが)。石材店が墓石の光沢を出すためにワックスのようなものを塗っていることがあります。洗剤を使用すると、それが剥がれ光沢が失われ、色が変わったように見えることがあります。
さらに、水などで濡れたままだと、非常に滑りやすい素材なのです。

なので、掃除用具などは十分に気を配り選択してほしいと思います。

そして、お掃除をした経験のある方の中には、こんな経験をされた方もいるのではないでしょうか。それは、石の花立てなど動かした際に、コツンと石をぶつけて角が欠けてしまった。足が滑って転んでケガをした。くっついているのを無理に離そうとして石をぶつけて壊してしまった、など。

実はこのような墓地での事故は、葬儀社でもたまにやってしまうことがあると聞いたことがあります。お墓に納骨する際に、石を動かさなければならないことがよくあるのですが、その際に、石が滑ってしまった、石と石をぶつけて欠けてしまった。ということもあるようです。

自分でお墓のお掃除をする時には、基本的には柔らかい布製のタオルなどで、きれいな水を使い、汚れが落ちないからと言って必要以上にこすらない。石は極力動かさず、雨降りや、雨降りの次の日などは、お墓掃除をさけたほうが良いと思います。

つまり、自分でお掃除をする時は、表面の汚れを落とす程度の簡易的なお掃除で十分だと思います。どうしても気になる時は、専門の業者に任せましょう。

最後にお墓掃除についてポイントをまとめたいと思います。
①お掃除をするタイミングは、気が付いた時やお墓参りのついででいい。
②お掃除の用具の基本は、布製の柔らかいタオルときれいな水。
③洗剤を使う時は、中性洗剤で研磨剤の入っていない洗剤を選ぶ。
④石は無理に動かさない。
⑤前日や当日天気の悪い日は避ける。
⑥気になるシミや汚れ、石を動かさなければならないよう時は業者に依頼する。

先祖のご供養は、お墓参りや命日、法事だけではないと思います。必ずお線香や供花がなければ、供養ではないとは思いません。
気が付いた時、何もなくてもついでの時に先祖のもとを訪れてみる。汚れが気になったら、先祖への感謝の思いを込めて、できる範囲でお掃除をするだけでも、十分な供養ではないでしょうか。

とは言っても、遠方で簡単にはお墓に来ることができない。高齢のためお掃除もお墓に行くことも困難。特に最近では感染症の影響で、実家に帰省することもできないといった事情で、お墓参りやお墓掃除をできない方達も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

気兼ねせずに専門の業者に供養の想いを託して、先祖へのご供養の想いを形にしてみるのもひとつの供養の方法だと思います。

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