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佐々木博一

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佐々木博一(ささきひろかず) / 墓石・終活カウンセラー

お墓総合サポートサービス

コラム

お葬式・葬送のかたち、時代に合わせて多様化しています

2020年5月2日 公開 / 2022年1月20日更新

コラムカテゴリ:冠婚葬祭

コラムキーワード: お墓お墓参り終活 いつから

少子高齢化、核家族化など、時代の変化やライフスタイルの変化に伴い、お葬式や葬送のかたちも多様化してきています。

例えば、お葬式であれば、
① 一般葬  通夜+葬儀 故人の為に多数の方達と祈り、お別れをする
② 家族葬  家族や近親者のみなど、少数で行う
③ 一日葬  通夜を行わず葬儀のみを行う
④ 直葬   通夜や葬儀を行わず、火葬のみを行う

現在は、このように分類できるのではないでしょうか。
家族葬においては、一緒に住んでいた家族中心で行う、「家庭葬」というスタイルも徐々にですが見受けられるようになってきたと耳にするようになりました。

どれが良いとか悪いとかということではなく、故人やご家族の現在の環境や状況(経済状態等)に応じ、また、故人の意思(エンディングノートなど)によって選択されるケースが多くなってきているのではないでしょうか。

① → ② → ③ → ④ の順序で、簡素簡略化され日数や時間も短くなり、参列者は減少、葬儀規模は縮小していきます。

お葬式は参加人数や規模、費用で優劣を評価するものではないですよね。
お葬式を営むご遺族、参列者の方々の故人への感謝やご供養の気持ちが一番大切なことではないでしょうか。

そもそも供養とは、死者の霊にお供え物をしたり、死者の冥福をお祈りすることです。
日数や時間の長さ、人数の多少などの規模が違っていても、供養をする行為や想いには違いはないはずですよね。

ではなぜこのように規模が縮小される傾向に現在あるのか?

それは、冒頭に記したように、少子高齢化や核家族化により、
①遠方からわざわざ来てもらう(費用がかかる、仕事を休んでもらう)
②高齢者に対して長時間の拘束(何度も足を運んでもらう)
③喪主自身も仕事を休めない

など、現代における社会環境が大きくかかわっているように思います。

とはいえ、お葬式には故人を供養するという意味の他に、故人の死を社会的に知らせるという意味もあります。
規模を小さくし、参列者を制限することは、故人の死を社会的に知らせるという意味とは、相反する側面もあるように思います。

エンディングノートのような物を事前に準備する、または生前にやりとりしていた年賀状を整理しておくなどして、故人の人間関係を把握しておくことで、故人の死を本当に知らせた方がよい方たちにはお知らせすることが大切なことだと思います。

故人の死をお知らせしたうえで、葬儀については近親者のみで行うことをお知らせするなどの工夫をしていくことが求められているのかもせれません。(一部の新聞などで、このようなお知らせ広告を掲載しています。)

では、葬送(葬儀、火葬後の埋葬、お遺骨の葬り方)についてはどうでしょうか。

お葬式も無事に終わり、手元には火葬したお遺骨が手渡されます。

そのお遺骨、先祖代々からのお墓がある方、墓地を求めてこれからお墓を建立される方は、なんら問題なく、そのお墓に埋葬(納骨)されると思います。ですが、決してそういう方達ばかりではありません。

①先祖からのお墓はあるけど、将来お墓の後継者がいない(子供がいない)
②子供はいるが、遠方にいるため、お墓はみてもらえないかもしれない
③身内が近くにいないため、自分にもしものことがあった時、誰が埋葬をしてくれるのか

などの理由から、お墓は作らない、お墓じまいを考えている方々や、お墓以外の葬送の方法などについてのご相談が増えてきています。

火葬後の埋葬・納骨について流れを見てみましょう。

葬送方法については、上の表の通り、大きく分けて4つの方法が今はあります。
① お墓に埋葬・納骨する
② 永代供養に預ける
③ 自然葬を執り行う
④ 手元供養をする

少し前を思い返してみると、ご遺体またはご遺骨はほぼ100%と言っていいほど墓地(お墓)に埋葬されていました。(地域や習慣によっては土葬もありましたが)
それが現在では、上記のように多様な埋葬方法の選択肢があります。
今後も、これ以外の方法も増えてくるのかもしれませんね。

ちなみにアメリカでは火葬したお遺骨を分解してバイオ肥料として、農園で使ってもよいと、どこかの州の法律で決まったとの情報もあります。(ご遺族の意思によります)
この方法はさすがに日本ではどうなんでしょうね。

このように、今後も時代や環境の変化によって、様々な葬送のかたちが生まれてくるのかもしれません。

これからも、新しいお葬式や葬送のかたちが多様化するだけではなく、変化するもの、なくなっていくものもあるかもしれません。
長い年月の末に、ひょっとするとお葬式そのものがなくなってしまうことも…。
宗教感も含めた様々な思想、国や習慣・風土の違い、経済的な理由や社会背景など、お葬式や葬送のかたちは確実に変化してきています。

ですが、故人を偲ぶ想い、故人をご供養したい、ご供養するという想いは、どんなにかたちが変化しても変わらないものであると信じます。

今後も私のコラムでは、墓じまいや葬送の方法について、手順や、やり方など、新しい情報も含めて発信していきたいと思います。

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