住宅や店舗など施主の夢を形にし、「地域から求められる建物づくり」を目指す（3/3）

老人ホームや工場など事業所の設計も。今後はペット共生住宅にも尽力

　千代谷さんは、工務店を営んでいた父親の影響で、幼少期から建築に親しんできました。卒業後に父の会社に入社し、大工として7年間修業。工事に携わる中で、建物の形を考えて提案する建築士に憧れを抱くようになります。

　「仕事をしながら平日の夜と休日に資格学校に通い、二級建築士を取得しました。実務を積むため、地元のハウスメーカーに転職。在職中に設計を担当した物件が、オール電化住宅の省エネ性能を評価する『ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エレクトリック』で大賞を受賞しました」

　社長から「独立してスキルを発揮した方がいい」と背中を押され、2010年に開業。2020年には法人化し、家業も継ぎました。
　「近年は住宅だけでなく、老人ホームや中古車販売店、工場など地元の事業主さまからのご用命も増えています。父が40年以上にわたって築いた、地域の皆さんの信頼も受け継いでいきたいですね」

　今後は、クライアントのニーズに合わせて、新たな分野にもチャレンジしたいと語ります。
　「ペットとの共生に配慮した住まいづくりに取り組みたいと考えています。すでにリフォームや新築でオファーをいただき、需要の高まりを感じています。愛犬家住宅・愛猫家住宅コーディネーターの資格取得に向けて勉強中です」

　多様化する要求に応えるために知見を広げる千代谷さん。「地域から求められる建物を提供することで、青森の皆さんの人生やビジネスを豊かにするお手伝いをしてまいります」と意気込みます。

（取材年月：2023年12月）

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