孤独死物件を売却する際の注意すべき点 その2
今回は、孤独死が起こったことによってどのくらいの損額額が発生するのかご紹介します。
孤独死の被害は、大きく分けて3つあります。
1つ目は、残置物処理費用です。
これは、部屋に残された家具・家電や日用品、ごみなど、部屋に残されたものを処分する費用です。
平均損害額 220,661円(n=2,720)
残置物処理費用の平均は22万円でした。
これは、アパートだけでなく、持ち家の場合でも、孤独死をした場合、亡くなった場所の清掃や、体液が付いた家財等も廃棄する必要があります。
2つ目は原状回復費用です。原状回復費用とは、部屋を借りたときと同じ状態に戻すための費用です。
平均損害額 381,122円(n=3,697)
これには、特殊清掃の費用や、リフォーム代金が含まれます。
ちなみに、賃貸住宅の場合、敷金を入居時に支払っていれば、その額を超えた回復費用の請求となります。
孤独死の場合、発見が遅れると部屋の臭いや汚れなどをなくすための費用がかかるため、原状回復費用は高額になりやすいと言えます。
原状回復費用の平均は38万円でした。
次に損害費用の最大金額と、最小金額を見てみましょう。
最大損害額 4,158,000円
最小損害額 5,400円
最大は、400万円越えであり、広い間取りの部屋で、状態が悪く、室内をスケルトン後に、リフォームをして部屋を新しくした場合と思います。
最後に、家賃保証費用ですが、これは大家さんが孤独死対応の保険に入っている場合の金額です。
平均支払い保険金 307,876円(n=256)
孤独死が発生した場合、その家は事故物件となりますので、大家さんは、しばらくは家賃収入が得られません。
そのための家賃保証費用もかかりますが、家賃保証費用は31万円程度でした。
まとめとなりますが、これら三つの被害にかかる費用は、合計で90万円を超えます。
これらに対する保険金は80万円ほどであり、孤独死が発生すると平均額でも非常に費用がかかる事が判ります。
親戚が孤独死した場合、このくらいの金額が掛かる事を覚えておいてください。
訃報は、突然やってきます。
その時から、これを読んでいるいるあなたや、ご親族、故人関係者は、遺品整理の該当者です。
明日は我が身ではありませんが、ご参考にして下されば幸いです。