介護事業所:理想と現実の狭間で考える【朝ライブ文字起こしシリーズ】(2025.6.7)

榊原宏昌

榊原宏昌

テーマ:日々の仕事から


介護事業所:理想と現実の狭間で考える
【朝ライブ文字起こしシリーズ】

昨日・一昨日と、
医療法人様や株式会社、
社会福祉法人様のコンサルティング
の機会がありました。
そこでお話ししたのが、
「介護事業所における理想と
現実の狭間をどう捉えるか」
というテーマです。

理想ばかりを追い求めても
現場にそぐわない。
しかし、現実だけに引っ張られていては
何も変わらない。
では、その“間”をどう設計するか?
という考え方を共有しました。

私は、面談・会議・研修といったものを
“仕組み”としてとても
重要視しています。
たとえば、「面談」の運用
について考えてみましょう。

今は多くの事業所で、
人事評価のタイミングに合わせて、
半年に1回や年に1回程度の
面談が行われているかもしれません。
けれども、理想的には
「毎月の面談が望ましい」
と思っている方も
多いのではないでしょうか。

そこで提案したのが、
“段階的な改善”です。

いきなり毎月実施は難しい。
でも、まずは半年に1回から、
3ヶ月に1回にしてみる。
あるいは、2ヶ月に1回
から始めてみる。
あるいは「まずは正職員から
先に導入してみる」など、
小さな一歩を設計して
階段をつくるイメージです。

現状に対して、「理想はこうだ」
と思える視点を持ちつつも、
「このままでいい」と
現状を肯定するのではなく、
「次の一歩に進む」ための
小さな改善を積み重ねることが
大事なのだと考えています。

もちろん、会議や研修にしても、
こうしたステップを踏もうとすると
“人員”の問題が出てきます。
むやみに人を増やせるわけではありません。
しかし、「理想の体制を実現するには、
どれくらいの稼働が必要か?」
という視点で逆算していけば、
事業計画としても
精度が上がります。

つまり、現状と理想の間に
「段階」をつくる。
そして、その段階を実現するために
「何が必要か?」
を現実的に考えていく。
それが、組織が前に進むための
力になると思います。

内容としては非常にシンプルですが、
面談・会議・研修といった
日常業務を“仕組み”として捉え直し、
「理想と現実の橋をどうかけるか」
を現場ごとに話し合ってみてください。

皆さんにとって、
少しでも参考になれば
嬉しく思います。

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榊原宏昌
専門家

榊原宏昌(経営コンサルタント)

天晴れ介護サービス総合教育研究所

介護職、ケアマネジャー、管理者・本部責任者として15年間介護現場の実務とマネジメントを担当。その経験を生かし、経営幹部、管理者、ケアマネジャー、介護職らに実践的で明快なコンセプトとノウハウを提供する。

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