今日は新潟の社会福祉法人さんです。地域のケアマネさんと合同研修会でした。(2018.7.10)
今日、面談させて頂いた方から聞かれました。
「なぜ、天晴れと名前をつけたのですか?」
以前、書いた「天晴れ」の意味の記事です。
少し長いですが・・・お読み頂けたら嬉しいです(^^)
屋号の「天晴れ介護サービス総合教育研究所」について、
少し書いてみたいと思います。
まれに、どうしてこの名前にしたのですか?
と聞かれるのですが、
気に留めてもらえるとうれしいものです。
ちなみに「天晴れ」は「あっぱれ」と読みます。
これもまれに「てんぱれ」と読まれたりします(苦笑)。
さて、なぜ「天晴れ」と名付けたのか。
これは、僕の介護現場での仕事で
見てきたものが原体験となっています。
一言で言えば、
「お年寄りが大切にされていないなあ」ということ。
虐待とまではいかないものの、
職員側の言葉遣いや表情・態度が悪かったり、
適切とは思えない介護技術による介護が繰り返されたり、
文句を言われないから今のままでいい、
というような雰囲気さえ感じるものでした。
もっと言えば「厄介者」扱いされている、
とも思えるものでした。
ただ、これは僕自身にも言えることでした。
この現場の中にいて、
同じように仕事をしていました。
決して他人事ではない課題でした。
僕の介護のキャリアの最初の8 年間は入所系だったので、
そこで人生の最期を迎える方も多くありました。
人生の最期を迎える場、
として、これでよいのか?
という疑問がいつもありました。
終わりよければ全てよし、
かどうかはまだ分からないのですが、
終わりの姿が肝心なことくらいは分かります。
人生の最期の場面くらい、
「よく頑張ってこられましたね」
「天晴れですね」と言って
お見送りしたい、と思ったのです。
これは「尊敬」とは少し違います。
どうしたって「尊敬」できない人はいるものです(笑)。
ただ、「尊敬」はできなくても、
⻑年生き抜いてきた「人」に対して
「ねぎらい」の気持ちを持ったり、
その人の人生を全うすることに対して
「天晴れ」と思うことはできるように思ったのです。
まだ上手く表現できない部分もありますが、
「天晴れ」とは、相手から何かを「学ぶ」姿勢です。
そして、この「天晴れ」の姿勢であれば、
何かと揉め事の多い職員同士の関係もよくなるのでは、
と考えました。
以下が、僕の経営理念です。
天晴れ介護サービス総合教育研究所 経営理念(H27.11)
一.介護現場をよくすることをテーマとした研究・開発・普及活動を行うことで、
利用者・家族をはじめ、介護現場で働く人たちが、お互いに支えあい、
幸せに生きていくことを実現する組織づくりを応援します。
一.天晴れの心とは、どんな時でも、人に学び、人に対して気持ちよく、人を大切にする心。
相手を「天晴れな存在」と感じる心であり、この姿勢を守り抜く強い心です。
…イメージ、何となくでも伝わりましたでしょうか?
天晴れ介護サービス、という名前を正式に表明したのは、
最初に本(介護職基本姿勢10 則)を出した2009(平成19)年。
天晴れ介護サービス総合教育研究所としたのは、
最初に商業出版させてもらった(ケアプラン文例ハンドブック)、
2012(平成24)年でした。
「天晴れ」と名乗り続けて、
早10 年が経とうとしています。
自戒の意味も込めて、この名前にしています。
介護現場の一番の味方として。
かつ、一番厳しい基準を掲げる者として。
介護現場をよくするために、
これからも頑張っていきたいと思っています。